コロナ禍での経営2~「損益分岐点の低いお店作り」が重要です~
前回「コロナ禍での経営1」は最悪のシナリオ、売上がなくなっても経営を続ける具体的な方法を書きました。
今回の結論は「損益分岐点の低いお店作り」が重要です。
今日も、いつも通り、「五島つばき商店」に向かうと、斜め向かいの天神橋筋商店街3丁目「串かつ でんがな」さんが閉店になっており、驚きました。
「串かつ でんがな」さんの紹介
「串かつ でんがな」さんは全国で60店舗以上あります。
運営会社は「株式会社フォーシーズ」さんです。宅配ピザの「ピザーラ」さんなども同じグループで、大企業です。
内外装
個人の推察です。
天神橋筋商店街3丁目「串かつ でんがな」さんは2019年春頃に開業したはずです。
毎日、工事を見ていました。
開業時に大きな金額となる内装工事費で3,000万円ぐらいはかかっていると思いました。
家賃
店舗面積15坪、50㎡、家賃が50万円/月ぐらいのはずです。
食材費、人件費別で2年で4200万円ぐらいと思います。
固定費の割合は高く、大企業でなければとてもできません。
反対に資本力を活かした「参入障壁」でもあります。
そして、お店ができたに損益分岐点、必要な売上高がほぼ決まります。
家賃比率
仮に売上500万円/月で、(一般的な目安)家賃比率10%となります。
売上が下がり、家賃比率が高くなれば厳しい状況になります。
これは毎日、売上16.7万円/日となります。
「串カツ でんがな」さんのメニューから平均客単価3,000円としても、毎日、56人/日のお客様にご来店頂けないといけません。
しかし、開業して数か月後にはビール生190円税別という仕入れ値と思える値段で販売となりました。リッターバックがあるかもしれませんが・・・
最近では種類が限られますが串一本45円税別となっておりました。
ますます、売上16.7万円/日がコロナ禍でなくても、大変な数字だと思います。
これは近隣の飲食店も大変苦しい状況にもつながります。
そして、次の疑問がでるはずです。
どうして、個人の飲食店は潰れないのか?
大阪市北区天神橋筋商店街にも、沢山の個人の飲食店があります。
その中で、
家族が従業員であり、どうせご飯は作り、食べないといけないです。食材費が低いです。
売上がなくても、年金で生活しています。人件費が低いです。
土地、建物が自分の物です。家賃が低いです。
どれか1つでも有利ですが、この3つの合わせ技もあります。
お金をかけずに商売をする理想形です。
だから、コロナ禍でも代々続くような個人の飲食店は生き残れます。
大企業が得意とする大量生産、大量消費のスタイルで戦えるといえども、この様な個人の飲食店と競争です。
結果、「損益分岐点の低いお店作り」が重要となります。
店舗開業をする前に、想定しないといけないのです。
ちなみに「五島つばき商店」では
「五島つばき商店の紹介」で、すぐ潰れる事も想定に入れて、会議室机4枚から始めました。
開業時に内外装にほぼお金を使っておりません。
3年経ち、冷凍庫、冷蔵庫、看板、棚、机、その他備品を増やしました。
開業から働き手も1名で変わらず、「損益分岐点の低いお店作り」を目指しております。
経営は守りから固めて、計算していく事が大切だと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?