コロナ禍の経営14~競合他社が閉店して悲しい~
1.結論
何が悲しいのか?
A.不労所得(年金、不動産収入など)があります。
B.土地、建物が自分の物です。家賃いらないです。
C.家族が従業員です。人件費がめちゃくちゃ安いです。
下手な大企業より強い、「3種の神器」を持つ、中小零細企業の正体です。
戦後、最大の不景気コロナ禍でも、まず潰れません。
見ている限り、競合他社「噂のやおや」さんは「3種の神器」は持っていないと思いました。
同じ天神橋筋三丁目商店街ではお客様がいなくても、定休日があり、きっちり休んでいるお店を見かけます。
内心、ウソやろ?と思っております。
「3種の神器」が全て、またはどれかがあると思っております。
死ぬほど働いても、売上が上がらない、人件費、家賃、固定費などに潰される経営の苦しさが分かりあえた存在が「噂のやおや」さんだと勝手に思っておりました。
恐らくですが、五島つばき商店の倍以上広い「噂のやおや」の家賃は30万~40万円/月と思っております。
「3種の神器」なしと思いますが10年以上、経営を続けた「噂のやおや」さんが閉店となり、悲しいです。
2.「噂のやおや」さんとの出会い
「オーバーストア」の天神橋筋商店街(日本一長い商店街、約800店舗)で、五島の活性化を謳い、2018年1月、大阪市北区の天神橋筋三丁目商店街に五島つばき商店を開店しました。
数軒隣に「噂のやおや」さんがありました。
五島つばき商店から最も近い、競合他社です。
ちなみに「噂のやおや」さんは2010年頃に営業をしていた先輩です。
3.野菜をお求めのお客様が殺到
2018年春頃までは、大阪で野菜が高騰しておりました。
白菜1000円、大根300円などです。
しかし、五島は少し高いぐらいでした。
白菜250円、大根100円などです。
五島つばき商店の前にお客様の列ができるほどです。飛ぶように野菜が売れました。
2018年1月の五島つばき商店です。野菜を全面に押し出しています。
これはお客様から教えて頂けた事ですが、「噂のやおや」さんが五島つばき商店で大根を買って、食べてみたら、甘くて美味しいと言ってたと聞きました。
競合他社に褒められるのは本当に嬉しい事です。
お客様に褒めてもらえるのはと違う感覚です。言葉での表現が難しいですが、達成感に近いものがあります。
4.予想通り野菜高騰が終わり、バブルがはじける
野菜の高騰がずっと続く訳もなく、当然「噂のやおや」さんなど競合他社の野菜の値段が安くなっていきました。
こうなったら、お客様が並んでも五島つばき商店から野菜を買う事はありません。
そこで、孫子の兵法「百戦百勝は善の善なる者に非ず」
百回戦って、百回勝つより、戦わずに敵に勝つ事が最善。
マーケティングで言う「差別化戦略」が始まります。
競合他社の中で一番多く見たのが「噂のやおや」さんです。
どこか穴がないか、野菜、果物で高い値段を付けてないか、置いていない種類はないかを毎日の様に見ました。
これが「五島の青果を大阪で売る方法」1~7シリーズにつながっていきます。競争が技術の発展を促します。本当にしんどいですが・・・
5.2019年から、それぞれの営業スタイルが変わる
五島つばき商店を開店した2018年1月~12月までは一人で毎日、10時~20時まで営業しました。
天候、曜日、時間帯などによる売上データがほしかったからです。
この売上データより、営業時間を短くしていきました。
平日:12時~19時、土日祝:12時~18時、不定休としました。
昨日のニュース記事ですが、親近感を覚えました。
「噂のやおや」さんは毎週水曜日、日曜日お休みで11時~19時まで営業です。
五島つばき商店が10時~20時まで営業していた理由は「噂のやおや」さんより、働くぞと言う意味を込めておりました。
しかし、2019年「噂のやおや」さんの営業時間が伸びて来ました。
11時~20時まで営業時間が伸びました。
そして、不定期に水曜日も営業する様になりました。
6.2020年コロナウィルス感染拡大で通行人が激減
悲しいかな、五島つばき商店は開店時から売上がない想定で作っております。詳しくは「コロナ禍での経営1」をご覧下さい。
「噂のやおや」さんは毎週日曜日お休みで11時~19時まで営業となりました。
営業時間はあまり変わらないのですが、野菜、果物を並べている量、種類が日に日に減っていきました。
コロナウィルス感染拡大で、海外のお客様がいなくなり、飲食店の時短営業で野菜、果物の供給過多となり、値段が付かないのです。
そして、2021年7月「噂のやおや」さんが閉店となりました。
7.悲しみに暮れている暇なく、新たな戦いの始まり
天神橋筋三丁目商店街組合の方に「噂のやおや」さんの後も経営者が代わって八百屋さんになると教えて頂けました。
悲しみに暮れている暇なく、新たな戦いの始まりです。今度は迎える側になりましたが、五島つばき商店のスタイルは今の所、変わらないです。
願わくば、1個でも多く穴を空けてほしいです。
それが五島への仕入れにつながります。