コロナ禍の経営17~高級品「水いか一夜干し」が売れる理由~
1.結論
コロナ禍で高級品、「水いか一夜干し」が売れる理由が分からないので、お客様に聞きました。
●コロナ禍の飲食店でディナーができないので、家での晩御飯にお金が使える。おかずが豪華になる。
●イカが売っていない、値上がりしている。五島つばき商店はまだ安い。
2.水いかとは
「水いか」とは、九州での「アオリイカ」の呼び方で、日本海側に生息する大型のイカです。高級食材でもあり、「イカの王様」とも呼ばれます。
身は甘く、しっかりした食感です。
「水いか」を天日干しをした物を「水いか一夜干し」となります。
料理方法はあぶったり、刺し身、天ぷらなどの調理法で食べられる人気の高いイカです。
長崎県五島市吉久木町の(有)テル鮮魚さんで400g、3500円税込みとなっております。
3.なぜ水いか一夜干しが売れるか分からない
2020年4月より、1回目の緊急事態宣言が出ました。
それ以降、売上が落ちて、五島への仕入れも落ちてきましたが、
なぜか「水いか一夜干し」が売れて、(有)テル鮮魚さんから質問が来ました。
(有)テル鮮魚さん「なぜ「水いか一夜干し」が五島つばき商店(大阪)で売れるのでしょうか?」
私「分からないです・・・」
売れる努力はしていました。「新商品開発~水いか一夜干しで足が魚に食べられた物~」をご覧下さい。
売れない理由の方が見つけやすいです。
元プロ野球選手・監督の野村克也さんの言葉で有名な「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
元グラビアアイドルの倉持由香さん「干されに不思議の干されなし」
4.ヒントはありました
ヒント1
●そもそも、(有)テル鮮魚さん「「水いか」水揚げが少ないです」。
●コロナ禍前に五島市富江町の山戸海産さんが作っている「水いか内臓の塩辛」を卸して頂きたいと連絡した時も山戸海産さん「「水いか」水揚げが少ないです」。
ちなみに「水いか内臓の塩辛」は五島つばき商店まで回せる量がなく、販売しておりません。
恐らく、日本で「水いか内臓の塩辛」を販売しているのは山戸海産さんだと思います。五島つばき商店が追い求める究極の「差別化」です。
●そこから、すぐにデータを見なかったのは猛省です。
全国いか加工業協同組合さんの「Q27 日本近海ではイカがどのくらい獲られていますか?」で図があり、水揚げは右肩下がりです。
ヒント2
戦後、最悪の不景気でも平気な人達がいる事を書いておいて、「不景気だから高級品は売れない。在庫を多く持ちたくない」と迷走しました。
何度でもかみしめたい、元プロ野球選手・監督の野村克也さん「先入観は罪、固定概念は悪」。
そして、戦後、最悪の不景気でも平気な人達とは
「A.不労所得(年金、不動産収入など)があります。
B.土地、建物が自分の物です。家賃いらないです。
C.家族が従業員です。人件費がめちゃくちゃ安いです。
下手な大企業より強い、「3種の神器」を持つ、中小零細企業の正体です。」
詳しく「コロナ禍の経営14~競合他社が閉店して悲しい~」をご覧下さい。
お客様に答えを聞いた後で、ヒントがあったと後で気づくのは良くないです。
点在する情報を集めて、仮説を立てる仕事を放棄しているのと同じです。
良い経営者とは言えません。
「不景気だから高級品は売れない。在庫を多く持ちたくない」から反省し、コロナ禍でも「水いか一夜干し」が在庫切れしない様にしております。
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