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『日本の誇るべき素晴らしい食パンをみんなで食べよう』のお話

こんにちは、パン職人のごとうです。

先日1年生に食パンを教えたので、今回は頭の整理を兼ねて食パンについて戯言したいと思います。


日本の食パンの歴史

日本の食パンは第二次世界大戦後に急速に発展、広まっていきます。

その頃の日本は戦後間もない、まだGHQによってオキュパイド・ジャパン、つまり「占領下の日本」という位置づけにありました。
占領下にあった日本には元々主たる穀物である米が大量に流通していたが、GHQの指示のもと日本国内に海外製の小麦が大量に出回りはじめます。


イギリス食パン(山型食パン)

全国各地にその名を残す「メリケン波止場」から陸揚げされた小麦は、政府が一括買い上げし、それを製粉会社に卸し製粉、その後流通するという流れはこの時に誕生します。
大量に輸入される小麦の消費を促すため、学校給食では米飯と共にパンが提供されるようになったのもこの頃。
海外で生産過多となっていた小麦粉は、占領下の日本に大量に輸出され、それまであんぱんやクリームパンのような「おやつ」でしかなかった日本のパンは、大量に輸入されてくる小麦粉を大量に消費するパン、つまり食パンへと派生していきました。

朝食の地位を獲得

それまで食事として消費されることが少なかった日本のパンは、忙しい朝の「朝食」需要を味方に販路を広げ、徐々にマーケットが確立されるようになると、製パンメーカー各社はこぞって「食パン」の商品開発に乗り出すことになります。


レーズンブレッド

つまり、もともと米を主食にしていた日本人の好みとして、米という「もちもち」した食感の穀物を本能的に好みます。
食パンは、フランスパンのようなハード系のそれとは違い、日本人の好む食感に訴求し地位を確立、朝食=食パンを確立したのです。
かくして日本人の生活に根差した食パンは、更に日進月歩の勢いで発展を遂げ、世界に誇る食パン技術と文化を構築するまでに至ったです。

日本の食パンのレベルは世界的にいかほどか?


レーズンブレッド(パート2)

ちなみに、食パンの文化は世界中にありますが、日本の食パン技術は世界のトップレベルといっても過言ではなく、私自身もこれまでいろんな国で食パンを食べてみましたが、日本の食パンは素晴らしいです。もちろん、私も日本人なので、日本人好みの食感や風味に合っているからからもしれませんが、それを差し引いても素晴らしいレベルにあると思います。


グラハムブレッド(全粒粉の食パン)

少し論文調になってしまいましたが、先日の授業の復習はこれで完了です。

今日も素晴らしい日本のパンをたくさん食べましょう(笑)

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