ジャクソンホールってどんなところ?
ジャクソンホール会議が話題ですね。
日本時間きょう23:05にパウエルFRB議長の講演があり、noteでも速報対応します。
パウエル講演のプレビューは数日前に配信しました(下記リンク)が、きょうは完全に雑談。「ジャクソンホール」についてです。
◆ Hall(式場)ではなく、Hole(穴)
カタカナだと、「コンサートホール」のようなHallと勘違いされがちですが、Jackson Holeです。
米北西部ワイオミング州、グランドティトン国立公園の玄関口で、夏は避暑地、冬はスキーと、人気のリゾート地です。山々に囲まれた平地が「穴」のようにみえたことからJackson Holeと名付けられました。
カンザスシティ連銀主催ですが、ジャクソンホールまでは直線で1500kmと、東京~那覇ほどの距離があります。それでも、もちろんカンザスシティの管轄区域。アメリカの広さを改めて感じさせられます。
移動はジャクソンホール空港からレンタカーの利用が一般的です。
下はGoogleマップの空港の画像。平原に滑走路と空港ビルを建てたような感じですね。それだけ自然いっぱいということです。
そして、ジャクソンホール会議は毎年8月下旬に開かれるシンポジウム。カンザスシティ連銀の主催ですが、FRB議長や地区連銀総裁、さらには世界中の中銀首脳や精鋭・重鎮のエコノミストが集います。
会場はロッジ(戸建ての客室)がたくさん並び、中心部にはリゾートホテルのように宴会場やレストラン、客室があります。ロッジの客室はテレビもない素朴な部屋です。
ためしに9月平日の予約画面をみてみると、1泊474ドル~(69,000円~)。インフレ&円安で、なかなかの価格です。
私は日経新聞にいた2019年に現地に出張しました。上記は個人のiPhoneで撮った写真。このようにパウエル議長ら中銀首脳やエコノミストが談笑してる姿はあちこちみられます。Tシャツ、スニーカーといったカジュアルな服装で、記者の取材に気楽に応じてくださるFRB幹部も多くいらっしゃいます。
イベント時間外になると、出席者もラフな服装にかわります。
ロビーではパウエルさんがスニーカー姿でタブレットで作業していたりしますし、イエレンさん(当時はFRB議長退任後で財務長官就任前)がおみやげを買ったりしていました。話しかけても、気さくに挨拶してくれます。
すぐにロッジを離れて、釣りなどを楽しむ人も多いようです。
◆ 金融市場が注目
会議は1978年~開かれていますが、この10年あまりで金融市場での関心が高まりました。2010年にはバーナンキFRB議長(当時)が追加緩和を示唆。2020年には金融政策の新たな指針を固めました。この日の声明は、FOMCと位置づけ、notation voteというかたちでFOMCメンバーの承認を得ています。
こうしたことからパウエル議長の講演のなかでも特に重みのあるイベントとして認識されています。例年は8月はFOMCが開かれないため、7月, 9月FOMCの中間評価的な役割も担っています。
◆ 今年のテーマ
シンポジウムのタイトルは「グローバル経済の構造変化(Structural Shifts in the Global Economy)」です。
開催初日(8/24)は夜に「レセプション&ディナー」がカジュアルに行われます。
8/25に実質的にイベントがスタート。例年、皮切りにFRB議長の講演があります。今年は8/25 23:05(日本時間)にパウエル議長が話します。
他の日程は下記リンクにあります。ラガルドECB総裁の講演や植田日銀総裁のパネルディスカッションもありますね。
イベントの様子は公開されないことが多いのですが、発言要旨や資料がウェブサイトにアップされることもあります。
と、今回は経済や投資と直接関係のない雑談でしたが、夜は発表直後にパウエル講演のポイントと解説をすぐに流します。
講演プレビューのリンクももう一度はっておきます。では夜に!
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