私たちは現実を見ていない というか編集している1
おはようございます。
照明器具メーカーでライティングデザインを生業にしおります
gotoと申します。
年間200件ほどデザインをこなしています。
「自分の見たものしか信じない」
よく聞くご意見ですし、当然の感覚です。
しかし、それは違いますよ、と最新の脳科学が証明しました。
実は細かく動いている…でもそう見えないのは何故!?
眼球を動かさず一点を視れるのは何秒?
正解は0.2~0.3秒と言われています。
これを固視微動と呼びます。
なぜわざわざ揺れるのか?
刺激に反応する視神経は、それが無くなると活動を停止してしまいます。
脳の重さは全体の6%ほど。
しかし消費エネルギーは20%以上。
と大変コスパが悪い器官が脳です。
そのため隙あらば休もうとします。
そのため微弱な刺激を常に与えて機能がスリープモードになるのを
防ぎます。
↓
脳のエネルギー消費についてはこちらご参照ください
https://note.com/goto_2024/n/nf3df7ee9e986
脳は視覚情報を一旦バラバラにします(電気信号に変換)。
電気信号は側頭連合野→一次視覚野→頭頂連合野に至ってやっと視覚の「像」として認識できます。
えぇぇぇっ!私たちは現実の0.3秒後の世界を視ている?!
のです。
電気信号なので早いです。電光石火。
しかしこのルートでの処理を気の遠くなる回数をこなし続けています。
視覚以外の感覚も同様です。
眼球の揺れなんぞいちいち再現してられるか!
対価なき労働なんてしないんだから!
かくして私たちは眼球のブレに付き合わずに済むのです。
完璧に再現したら、脳もそれをモニターする「意識」もパンクします。
電力のヘルツの影響を視覚で捉えないのも同様です。
1秒間あたりの波の揺れる回数をヘルツ(Hz)として表記します。
電力送電の周波数は、東日本は50Hz、西日本は60Hzです。
照明器具は一秒間に50回の電気の波の影響を受けています。
それを脳が「ON」状態の視覚情報をつなぎ合わせてくれているので
気づかないのです。
鏡に映る自分の顔と写真のそれと違う気がする…
気のせいではありません。
鏡に映る自分の顔は現実の2割増しで美化されていると言われています。
「2割ましでこれか…」
とがっかりした思い出。
なぜ脳が瞬間フォトショップな加工をしてくれるのかは分かりませんが
脳はその個体を生存させるための器官です。
現実をそのまま見るよりも、生き残る確率を高めるためには、何かしらの
手を加えた方が効率が良いのでしょう。
離着陸や索敵、戦闘、回避などの確実性を高めるため、情報を効率よく
認識するヘッドアップディスプレイと似た構造なのかもしれません。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
次回は
「私たちは現実を見ていない というか現実ってホントに存在するの?」
です。
なにコイツお薬キメてんの?
と思われるかもですが、ちゃんと科学のお話です(量子力学というか)。