【中学数学】式による証明
<基本の考え方>
手順①
「AはBである」ことを証明するので
問題文からA、Bをそれぞれ読み解く。
手順②
A、Bをそれぞれ式に表す。
「連続する…」ときの文字は1種類で
その他は状況に合わせて
文字の種類を用意してください。
偶数:2n、2mなど
奇数:2n-1、2n+1など
〇の倍数:〇m、〇( )
手順③
A=Bを証明する
AをBに変形する
BをAに変形する
AをCに、BをCにそれぞれ変形する
<例題1>
奇数と奇数の和は偶数であることを証明せよ。
手順①
A:奇数と奇数の和
B:偶数
手順②
A:(2m-1)+(2n-1)
B:2p
手順③
Aの式を整理して2〇か2( )の形にする
[解説]
ここまで準備できたら
あとは手順通りに書けばいいだけ(`・ω・´)ゞ
と、その前に文字を使う場合には
その文字が何を表しているのかを
予め示さなければなりません。
今回は偶数・奇数という整数の話ですので
文字が小数や分数では困ります。
文字を同じにしてしまうと
同じ奇数同士という限定条件になってしまうので
文字を2種類つかうことで
どんな奇数でも成り立つことが証明できます。
証明の流れとしては
文字の設定
↓
文字式で表して式を整理
↓
問題の条件に合うことを明記
↓
結論を書く
という形になります。
証明が苦手な人は
上の流れをテンプレート化してください。
[解答例]
m、nを整数とすると2つの奇数は
2m-1、2n-1
と表される。
この2つの奇数の和は
(2m-1)+(2n-1)
=2m+2n
=2(m+n)
となる。
m+nは整数だから
2(m+n)は偶数になる。
よって
奇数と奇数の和は偶数である
<例題2>
連続する5つの整数の和は5の倍数であることを
証明せよ
手順①
A:連続する5つの整数の和
B:5の倍数
手順②
A:(n-2)+(n-1)+n+(n+1)+(n+2)
B:5p
手順③
Aの式を整理して5〇か5( )の形にする
[解説]
連続するので文字は1種類使います。
連続する場合は真ん中を基準にすると
計算するときに相殺されて
簡単な式になりやすいです。
[解答例]
nを整数とすると連続する5つの整数は
n-2、n-1、n、n+1、n+2
と表される。
5つの整数の和は
(n-2)+(n-1)+n+(n+1)+(n+2)
=5n
となる。
nは整数だから
5nは5の倍数になる。
よって
連続する5つの整数の和は5の倍数である
<例題3>
7で割ると余りが3になる整数と7で割ると余りが
4になる整数の和は7の倍数であることを証明せ
よ。
手順①
A:7で割ると余りが3になる整数と7で割ると余
りが4になる整数の和
B:7の倍数
手順②
A:(7m+3)+(7n+4)
B:7p
手順③
Aの式を整理して7〇か7( )の形にする
[解説]
連続しないので文字は2種類使う。
わり算を式で表すときは
〇÷7=△・・・3
とするのではなく
7×△+3=〇
といった検算の式にします。
7で割ると余りが3になる整数は
7m+3
と表します。
[解答例]
m、nを整数とすると7で割ると余りが3になる整数
と7で割ると余りが4になる整数は
7m+3、7n+4
と表される。
この2つの数の和は
(7m+3)+(7n+4)
=7m+7n+7
=7(m+n+1)
となる。
m+nは整数だから
7(m+n+1)は7の倍数になる。
よって
7で割ると余りが3になる整数と7で割ると余りが
4になる整数の和は7の倍数である
<例題4>
2けたの自然数とその自然数の十の位と一の位を
入れかえた自然数の和は、11の倍数であることを
証明せよ。
手順①
A:2けたの自然数とその自然数の十の位と一の
位を入れかえた自然数の和
B:11の倍数
手順②
A:(10m+n)+(10n+m)
B:11p
手順③
Aの式を整理して11〇か11( )の形にする
[解説]
2けた以上の自然数の表し方ですが
例えば54は
10×5+1×4
と位ごとに分解できますので、
これに文字を当てはめます。
[解答例]
m、nを自然数とすると2けたの自然数は
10m+n
と表される。
また、十の位と一の位を入れかえた自然数は
10n+m
と表される。
この2つの数の和は
(10m+n)+(10n+m)
=11m+11n
=11(m+n)
となる。
m+nは自然数だから
11(m+n)は11の倍数になる。
よって
2けたの自然数とその自然数の十の位と一の位を
入れかえた自然数の和は、11の倍数である
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?