Masafumi Gotoh

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  • ドサクサ日記

    日々のドサクサを綴ります。多分、そのうち飽きます。

  • わきまえなさについての考察

    妄言を思いついた順に綴ります。

  • 私家版・パンチライン集

    書籍や記事のパンチラインを個人的に収集して記録するためのマガジンです。

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    アジカンの新しいアルバム『プラネットフォークス』に参加してくれたミュージシャンやエンジニアを紹介します。

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    街で見かけた素敵なオジイを文章で採取、保存しています。しばらくはgotch.infoに書いたものを移植しつつ、新しいものも書きます。

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社会というものを、一人ひとりの人間の、切れば血のでるような<人生>のひしめきとして捉えたい

 柄谷行人氏、見田宗介氏がどうしてその仕事に辿り着き、先見的・先進的な思想に辿り着いたのかを大澤真幸さんが問うインタビュー集『戦後思想の到達点』(NHK出版)から。  柄谷行人氏が提唱している「交換様式D」についての考察を深めるべく手に取った本。電気が走るように駆け抜けたのは、社会学者・見田宗介の言葉だった。  不意のパンチライン。自分の興味は社会の様々なあり方を土台として規定する「交換様式」にあるのだけれど、それを考える前提として、どういう態度で臨むのかということについて

    • ドサクサ日記 9/9-15 2024

      9日 藤枝に作るスタジオの設計について、建築家、エンジニアと意見交換。設計図は完成に近づいている。ただ、この設計でいいのかについては、きっちりを悩みたい。考えたい。築100年以上の土蔵を補強、リノベーションするわけだから、100年先の世代に手渡すことだってできるはずだ。そういう射程で考えたい。基本設計がしっかりしているのはもちろんのこと、時代に合わせてカスタマイズできるような柔軟性が必要だと思う。ガチガチの施設や設備は使いにくいのではないかとも思う。バッファや遊びがあることは

      • ドサクサ日記 9/2-8 2024

        2日。 遠路、友人が働いているラーメン屋に案内してもらい、こってりラーメンを食べた。隣では高校生の軍団が巨大スリコギのような鉢でドカ盛りラーメンを食べていた。自分が高校生だったら狂喜乱舞して通ったのだろうか。否。学校帰りに1000円以上のラーメンを食べる財力が当時はなかった。部活帰りに170円のチキンタツタをセブンイレブンで買い食いして、なんつう美味さだ、悪魔的だと唸っていた。 3日。 整形外科へリハビリに行ったら、採血の日だった。昨日はこってりラーメンを食べてしまった。「

        • ドサクサ日記 8/26-9/1 2024

          26日。 屍のような体調かと思いきや、予想より疲れておらず、そうか老いたことによって疲れのピークが少し遅れてやってくるのだな、と認識しながら、浜松へ。K-mixで楽しくラジオ収録。帰りに鰻が食べたかったけれど、グルメ活動をする時間がまったくなかった。静岡県は長い。中部出身の俺はなかなか浜松には行かないので、いつ来ても風景が新鮮に見える。ちなみに伊豆はほぼ神奈川領だと考えている。 27日。 静岡フィールドワーク。丸子でとろろ汁を食べ、岡部で日本酒を飲み、藤枝を散策してスタジオ

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        社会というものを、一人ひとりの人間の、切れば血のでるような<人生>のひしめきとして捉えたい

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          ドサクサ日記 8/19-25 2024

          19日。 久々に亀田誠治さんに会う。本当に朗らかで素敵な人だ。歳はひと回り違う。けれどもフランクで、安心して胸の内を話すことができる。以前に、スカパラの現場でプロデュースしていただいたことがある。現場は常に最高の雰囲気で楽しかった。もちろんスカパラの皆さんの素敵なバイブスもあるけれど、亀田さんの現場を曇らせないエネルギーの使い方に驚いた。音楽の整体師みたいな人なのだった。 20日。 朝からやっている近所のおにぎり屋へ朝食を摂りに行ったところ、Uber Eatsの配達員の人が

          ドサクサ日記 8/19-25 2024

          ドサクサ日記 8/12-18 2024

          12日。 リハーサル。世の中は3連休かつお盆に突入。夏休みの人が多いことだろう。ステージを中心に活動する我々のようなミュージシャンにとっては出稼ぎシーズンということで、休みがほとんどない。今年はフェスで大忙しというわけではなく、BUNTAIで行う感謝祭の準備。「リクエストを募るのはこれで最後にしよう」。10年前も同じことを言っていたらしい。人間は成長しないのかもしれない。悲しい。 13日。 リクエストによって俺の喉を締め上げるサディスティックな選曲が為されているが、基本的に

          ドサクサ日記 8/12-18 2024

          わきまえなさの現在地 2024

           2021年以来のフジロックだった。  当時、新型コロナウイルスのデルタ株が急速に蔓延するなかでのフジロック開催には疑問があった。感染拡大が収まるのではないかという見通しで『忌野清志郎 Rock'n' Roll FOREVER』にブッキングされていたが、状況は悪くなるばかりだった。予算の規模も形式も社会的な意味も、すべてにおいて違うオリンピックとフジロックを真正面から比較するのは難しいと思うけれど、感染症対策において、自分の理念と行動が矛盾していたのは事実で、当時の判断につ

          わきまえなさの現在地 2024

          ドサクサ日記 8/5-11 2024

          5日。 ボイトレからのリハーサル。楽曲については、歌い込んでみると分かることがある。「ワールドアパート」はそんなにキツくなかった。後半のサビメロはどう考えてもヒステリックなので変えたいけれど。アジカンの曲のなかで最狂、敢えて狂うという字を当てたいくらい歌メロが高いのは、実は「ムスタング」であった。「う」という母音で高音を出すのは難しい。肺と声帯の限界みたいな歌だと思う。 6日。 この日もゴリゴリにリハーサル。まずはウミネコカレーにカレーを食べに行く。チキンカレーとキーマカレ

          ドサクサ日記 8/5-11 2024

          『ぼっち・ざ・ろっく Re:Re:』に寄せて

           総集編の映画の公開に合わせて、というか、アニメが放送/配信されてからずっと、25年以上続いているアジカンの古い楽曲や歴史を追ってもらえて率直に嬉しい。結成から一度も止まらずにバンドは転がり続けているけれど、ポップミュージックはユースカルチャーとしての側面もあるから、当時の中高生や同世代と共に俺たちも年を重ねて、アジの缶詰なのか密教の瞑想法なのか、誤解や興味の端っこはおろか若い世代に発見されなくなっていくのも仕方がないことだと思う。  しかしながら、前述したように、バンドも

          『ぼっち・ざ・ろっく Re:Re:』に寄せて

          ドサクサ日記 7/29〜8/4 2024

          29日。 アジカンのリハーサル。やっぱりバンドはとてつもなく楽しいことを演奏しながら思い出す。もちろん、ここまでの道のりにはいろいろな感情が積み上がっていたり投げ捨てられたりしていて、引き返して拾い集めたらメンタルが崩壊するかもしれない。そういう危険性もある。が、作り上げた楽曲たちは、時空を超えて、この瞬間に俺の生を揺さぶる。生きていて良かったと、多分、全身が振動している。 30日。 紙飛行機を思いっきり投げると、まったく思いも寄らぬ挙動で、それは飛ぶというよりは落下という

          ドサクサ日記 7/29〜8/4 2024

          ドサクサ日記 7/22-28 2024

          22日。 東海道新幹線が止まっているというニュース。ドイツにツアーに行ったとき、定刻で目の前にやってきた電車に乗ったところ、全然違う行き先へ走り出して肝を冷やしたことがある。定刻で約束通りのホームに電車が到着することの有り難さ。日本の鉄道はとても優秀だと思う。ゆえに事故の影響が大きく見える。怪我をされた方が無事だといいなと思いつつ、外せない用事があったひとを気の毒に思った。 23日。 都内でフジロックのリハーサル。池畑さんや花田さん、ヤマジさんや梅津和時さんと一緒に演奏して

          ドサクサ日記 7/22-28 2024

          ドサクサ日記 7/15-21 2024

          15日。 エンジニアの仕事をしてみて分かるのは、ミュージシャンは「やっておいて」と簡単に言ってはいけないし、エンジニアはすべての仕事をブラックボックスに入れてはいけないということ。作品の良し悪しと絶対的な相関関係があるわけではないが、お互いの仕事へのリスペクトだけでなく情報と技術のシェアが大事だと思う。メールでいろいろな要望を出していたら、すべてのプラグインやアウトボードを外したようなミックスが送られてきた経験がある。お互いの顔が見えないと、こういう仕事っぷりも可能になってし

          ドサクサ日記 7/15-21 2024

          ドサクサ日記 7/8-14 2024

          8日。 小淵沢で目覚める。午前中から作業できるようにと前乗りしたのだけれど、日曜の晩はバイブス調整というか、メンバーの意識のチューニングを合わせるための会合(飲酒)に充てたので、朝食のあとからマイクや楽器のセッティング。予定は大幅に押しているけれど、食事の手を一切抜かない古里君がたっぷりと夕飯を食べたので、歌の録音を翌日に延期して、日本酒などを開栓して引き続き会合を深夜まで。 9日。 レコーディング2日目。古里君が持って来てくれた常備菜はとても健康的で美味しい。野菜の風味、

          ドサクサ日記 7/8-14 2024

          ドサクサ日記 7/1-7 2024

          1日。 「ふるえる書庫」見学。如来寺福住職の大智さんは、将来の住職としてこの地に住み続けることを考えると、暗い気持ちになることもあったという。俺も田舎出身なのでよく分かる。都会の風景はいつも眩しい。そういう視点から少し離れて「自分の住む環境を嘆くのではなく、町を面白くしたい」と考えるようになってから、人生に張りが出るというか、面白みとか、豊かさとか、希望とか、そういうポジティブな要素が膨らんでいる、みたいなことを、実際に言葉で聞きもしたし、何より、彼と彼の家族の心身の振動や、

          ドサクサ日記 7/1-7 2024

          ドサクサ日記 6/24-30 2024

          24日。 ライブハウスツアーが発表になった。コロナ禍にあって、ライブハウスの存続や維持になかなか協力できなかった。クラファンのリターンのドリンク券が貯まって、ドリンク券富豪のようにもなったが(期限切れで消滅)、実際に演奏に出かけて支えたいという気持ちがあった。随分と遅くなってしまったが、ライブハウスは我々のような音楽形態=バンドにとってとても重要な場所で、このタイミングで回ることには意味があると考えている。ただ、何度目かのコンサート動員が増えるタイミングと重なってしまった。B

          ドサクサ日記 6/24-30 2024

          ドサクサ日記 6/17-23 2024

          17日。 リハーサル、そしてボイストレーニング。ミック・ジャガーやポール・マッカートニーはほとんど妖怪に近い。が、あの歳でバリバリと歌っていられるのは、本人の身体能力や才能だけではなく、体型や筋力の維持という努力や、それなりの費用を投じた健康管理とメンテナンスがあってのことだろう。それを80まで続けるのは狂気としか呼びようがないが、そういう継続力こそが才能なのかもしれない。 18日。 早起きして東京都現代美術館へ。まずは「翻訳できないわたしの言葉」展。ステレオタイプな属性に

          ドサクサ日記 6/17-23 2024