35過ぎたメンヘラのメンズの需要はゼロだといふ。
深夜1時。
出会い、男と女
女は時間を求め、男は密着を求める
俺はメンヘラだと言う。
私もメンヘラだと言う。
人間はどこか必ずそう言ったメンヘラな部分がある
ニンゲンだもの。
スキピが振り向いてくれないと言う
自分ははメンヘラだとスキピは言うと言う。
横にいた客が「他に女がいるな」と的を得たアンサーバック。
泣く女
いや、泣くニンゲン。
横にいたメンヘラ客が言う
メンヘラスキピに自ら沼るか、切るかのどちらかだと言う。
そこでの問題は、そもそもの沼の深さだ。
沼に飛び込んだものの、超浅い沼ですぐに底つきをしてしまうと
死ぬ。
しかし、その沼が生涯を通じて底が見えないものなら、貴女とスキピはその命が尽きるまで幸せに沼の底まで沈み続けられるであろう。
話を戻すが、その客は最後にこう言った
35過ぎたメンヘラのメンズの需要はゼロだといふ。
そもそも需要と供給で考える事がオモシロイがその横にいたメンヘラ客の年齢は47。
こうして、この店に来るメンヘラ相手に多岐に渡るメンヘラの術を口説きつつ「需要はゼロ」という現実を心安らかに受け止め、別次元の需要を産み出しつつあるメンヘラのパイオニアだ。
このような客はものすごくありがたいと同時に、時間の過ぎるのも早く感じる。
泣いていたニンゲンは、次第にパイオニアに心を向け始め、スキピよりもパイオニアの恋愛傾向に話をすり替え始めるのだが、パイオニアも元はと言えば底辺のメンヘラの底辺だ。
泣いていた人間に10分で見透かされ、GOタクシーアプリを起動するニンゲン。
もう帰るのか?俺は寂しい…とパイオニア。
バイバイと手を振るニンゲン。
このような人間模様を見ていると中島みゆきさんの「系」を思い出す。あ、「糸」だったわ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?