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実は僕のある初代王者だった話
今回の東京オリンピック2020で1番注目していた楢崎智亜選手がスポーツクライミング複合で4位になった。
僕に顔が似ているためか他の選手よりも心なしか応援していたから悔しい気持ちがある。
今回のオリンピックから正式種目になったため、金メダルを取っていたら晴れて初代王者として語り継がれる存在だったはずだ。
初代王者。とてもかっこいい響き。
スポーツクライミングと同じく新種目のスケボーは男女ともに日本人選手が初代王者だ。
王者を狙うチャンスは何回か訪れるが、初代は一度だけ。
実はこんな僕だが、実は初代王者の称号を持っている。
中学時代の合唱コンクールの出来事だ。
僕の中学の合唱コンクールでは毎年、学年ごとに『優秀賞』と『最優秀賞』のクラスを決めていた。
僕が3年の時に『最優秀指揮者賞』も全学年の中から1人だけ表彰すると新たに加わった。
結果から言うと、僕はその『最優秀指揮者賞』の栄えある初代王者に輝いた。
しかし、なんとも言い難いのがその経緯とその後だ。
残念ながら、中学生の指揮者なんて誰から習うわけでもなく、ただ腕を振っているだけで音楽センスや全体を引っ張ろうなんて微塵も思っていない。
行ってしまえば、全体的にはどんぐりの背比べ。
僕の学年では4組が最優秀賞、1組が優秀賞。
僕は2組だったので、なんとなくだが消去法で選ばれたかんがすごかった。
そして謎にクラス単位ではなく個人という。
賞発表のタイミングで、名前を呼ばれ登壇するも申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
それでも褒めてはもらえたし、喜んでくれる人もいた。プロセルはどうであれ、初代王者に違いはない。お情けと言われようが素直に喜ぼうとしていた。
その時だった。
司会者の口から「そして、最優秀指揮者賞は1人だけではありません。」と
ざわざわが止まらない。
もう1人選ばれたのは一つ下の学年の男の子だった。
この子は素人目に見ても他のクラスの指揮者よりは佇まいからして立派だった。
選ばれて異論はない。
え?俺は?ただの噛ませ犬?
初代からいきなり異例の2人選出のうえ、僕のお情けかんは増す一方。
これは大会運営側のミスだろ、無計画にやりやがって。
とにかく、コンクール後は穏やかじゃなかった。
なんか恥ずかし目にあった気分でした。
そして、これは卒業してから発覚したことなのだが、翌年から最優秀指揮者賞の制度はなくなっていたらしい。
妹が同じ中学に通っていたので知った。
いや、失敗に終わってんのかよ!ふざけるな!
とにかく、初代王者がなかったことにされている、キングオブコント初代王者のバッファロー吾郎の気持ちがめちゃくちゃわかりました。
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