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これが最後だ運動会
2014/9/12 記
本日、運動会。
いい年こいた男が運動会なんていって多いにハッスルできるのは懲役だけ。なんて言うけど、そんな時があったっていいかもしれない。
しかし俺は出場しすぎたよ。
毎回同じムードに
「ああ、またやってんのか俺は」
という沈んだ気分しか出てこない。
もう二度と運動会に参加する人生にはしないと誓ったよ。
そういえば、過去の運動会の中にズッコケた思い出があったな。
二度目の懲役で甲府の話。
あそこは運動会の最中にグランドでジュースとお菓子が配られた。
俺も若かったし、年配の人も多かったから、
「後藤ちゃん、ジュース飲みな」
とか、
「俺の菓子も食いな」
なんてことになる。
オヤジは間違いのないように、一人ずつ呼んではジュースと菓子を手渡し、名簿の名前を消してゆく。
俺はすでに、早々と名前を呼ばれた年配の方の菓子を口にしながら最前列で観戦している。
隣の工場の応援団がバック中を失敗して顔面血だらけにして連れて行かれた。危ないことは厳禁だから、見事に指示違反で懲罰だ。
「バッカじゃねえのぉ、目立とうとしやがって、せっかく運動会はこれからなのによぉ」
と、言っては隣の爺さんの菓子をパクつく。
勿論、これも他人の菓子を食ってるのが見つかれば懲罰だ。
散々リラックスしてきた頃、オヤジに名前を呼ばれたので、ジュースと菓子を受け取りに行った。
開口一番オヤジが俺に言った。
「お前、まだ俺が菓子を渡してないのになんで口が動いてんだ」
そのまま連れて行かれたよ。
さっきの応援団をバカにしたバチが当たってのかな。
あの頃から俺には緊張感が足りない。こりゃあ、今も治ってないな。
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PS
釧路の保護会に来て、一週間の限定で、解体の仕事に出た。
最終日は足場の片付けで黙々とパイプを担いで歩いた。
体力にはまだ少し自信があったが、車のドアを閉める時、鎖骨がメキッと音がしたらもう大変。
笑えない、咳ができない、くしゃみなんかしたらうずくまるほどの激痛。
あくる日の日曜日。
たまりかねて救急病院行ったら鎖骨にヒビが入っていた。
無理の効かない体になってしまった老化に痛感した。(その現場)