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鹿児島編(ノートNo.1)逮捕しちゃうぞ

あーあ。どうしてこんなことになっちまったのかナ。後編とかPart2とかFinalとか、そんなの有っちゃまずいでしょ!


2015(平成27年) 5月12日 記

 朝、玄関のカギを掛けて、エレベーターで下に降りると、同じ階に住むオヤジサンに声を掛けられた。

『半ズボン、半そでで寒くないかい?若いネ』

『いやあ。オヤジサンだってまだまだ若いですよ』

『そんなことないよ。もう年だから寒くて寒くて・・・ハハハ』

 そして一昨日買ったばかりのチャリンコにまたがったところで4~5人に囲まれた。長年の経験から判る。 刑事だ。そのまま自宅に逆戻りしてガサ入れが始まる。
 いくら探したってムダさ。物はもう無いからネ。
 ただ体の中には4日前に使った薬が残ってるかもしれない。出所して4ヶ月だ。思いっきり記憶をたどるけれど警察が俺のところへガサ入れに来る原因が判らない。
 薬止めようとしてたからネ。ポン中との交流はなかったし、前回の逮捕の時のガサ入れで、捜査からもれて家に残っていた覚せい剤を、俺が使ったなんてことを誰も知ってるはずがないのだから。こんなこと初めてだ。
 唄った奴が判らない。ただひとつだけを除いては・・・。
 でも、でもまさかそれだけはありえないだろ。蒲田警察へ任意同行したよ。もう逃げられない。科捜研の尿検は1時間で結果が出た。サイレン鳴らして俺の小便を持っていったんだナ。逮捕されたよ。夢を見ているようだ。信じられない。俺のどこにミスがあったってんだ。今日俺は福祉に顔を出してから仕事探しに行くとこだったんだぜ。

PS
本当にこの日記を開くたび当時のことを思い出して血圧が上がるぜ。

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