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面会の気まずさ

2015(平成27年) 5月15日 記


 マサが面会に来たよ。奴も3回刑務所行ってるけど全て俺の共犯。
 しかし今回に限っては奴は潔白だ。
 俺だけまたしてもバカなことしてる姿を見せるのはやはり気まずい。

『何が有った⁉職質か?』

『違う。ウチへ来たんだ。ガサ入れだよ。』

『何で?』

『それが判らねエ。最初っから使用のみでやるってハカリだパケだとか持って行こうともしない。』

『どっから足がついたか判んないの?』

『わからない。全く思い当たるフシがない。こんな事有るか』

『そうだよナ。シャバ出てから関わってないもんネ』

『俺はガサもれで家に残っていたのやっただけだ。そんなこと知ってる奴誰が居るんだよ。』

『ごっさん』

『え』

『福祉じゃねエの?』

『え?そんなことって有り得るか・・・』

『だってそれしかねエだろ』

『いや、そんなことがあっていいはずがねエ!そうだろ!』

『まあいいや。週刊誌入れといたけど何か読みたい本とかある?』

『オイ。今はパクられたショックで活字なんて読める状態じゃない。』

『判った。じゃあマンガね。それならいいんだろ。』

『だけどとんでもないことになっちまった。』

『気持ちは判る。また来るから。じゃ今日はこれで・・・』

『おいマサ』

『え⁉』

『オレはもう刑務所行きたくないんだ』

PS
絶望感。
ただそれだけだったなぁ。

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