シャバっ気出すって?
2014/10/15 記
坊主頭のまま出所してもいいんだけどさ。
せっかくだからシャバっ気出して伸ばすことにしたよ。
「シャバって気」。
シャバにいる時のような、とかシャバにいる感じ出してるって意味かな。
俺も満期3ヶ月を切ったから、願いごとで「蓄髪願箋」出せば、出所するまでガリの日は裾刈りで済ませてくれるんだ。
もうひとつ、仮釈の場合は本面が終了した時点でこの権利は得られるけど、そっちは逃したからな。
これで伸びて来た髪の毛の乱れを気にしたり、寝癖を直したりするようなら同囚から
「シャバっ気だしてんじゃねえよ」
なんて言われることになる。
他にも先日のように、帰りの飛行機のチケットの話をしたり、出たら何食うかなんて話をしてても言われるね。
また、先の長い人もいるから、やっぱり嬉しくても決して表には出さずに、はしゃがぬよう、静かに出所するのが男だ。
そして俺は今独居にいるから関係ないけど、雑居にいたらこの先甘いものは一切口にできなかった。
なぜかって?
出たら好きなだけ食えるんだから先の長い部屋の皆さんに提供するという訳なんだな。
昔は俺もそんなみなさんに随分とくわしてもらったよ。
パンの日の煮豆や、ぜんざいはもちろんのこと、祝日の菓子や、集会のお菓子までね。
そうやってもらって来た以上は俺も出所の際は出来ることはやって来たよ。
でも何かと問題の多い俺は独居が多かったから、その半分も返してないかな。
ここの刑務所は古くなると独居に行くルールだから、そういう古い刑務所のしきたりはあまり聞かないね。
時代遅れの話なのかな(笑)
PS
あれほど食いたかった甘いものでも、シャバに出てしまえばそれほどでもないんだよね。
20キロ太った俺が言えるセリフじゃないけど。
ところで、これを読んでフォローしてくれた皆さん。
この日記、上手くできてるか、ダメなのか、コメントで教えてくれたら嬉しいです。
あまり自信ないんで。