同姓同名がいると
2015(平成27年) 7月5日 記
前にも書いたろ。同じ称呼番号が2人居たとか、領置金を1万円間違えていたとかいって拘置所の人間が受刑先の月形刑務所まで取りに来たこと。
あれだって出所の際あなたにお渡しするからなんて言ってたけど実際2年たって
「出所時に現金を受け取ることになってるんだけど」
って聞いてみたら
「知らないな、聞いてないぞ」で終わりだったよ。極めつけは俺の話じゃないけれど、19年前に初犯の未決雑居にいた時に、高橋って男がいて無一文だった。
ある日そいつに1万円の差入れが入ったんだけど本人は差し入れ人の名前に覚えがない。だが入って来たものは本人ありがたくいただくさ。さっさと指印を押して受け取り、次の購入では日用品と菓子を買い漁る。そしてしばらくすると帽子に一本線の入った偉いのが来て
「まちがいだった。もう一人の高橋に入った金だ。残ってるか?使っちまったか?」
って言って来た。同姓同名が居たんだナ。何万も持ってるところへ入って来た1万円なら返せるだろうが一文無しだったんだ。とっくに金なんて無くなっちまってる。
あきらめて帰っていったけど、俺たちの部屋に居る高橋はおとがめ無しだった。あの1万円はどうなったんだろうネ。お役所仕事だけどサ。何か信用できないとこあるから何か購入したときは今回は残金チェックしてるんだ。余裕あるわけじゃないからなおさらだろ?ああ、俺は小さい人間サ。
PS
刑務官、いざのなったら自分が間違えたことも俺たちのせいにしてくるからな。とんでもないぜ
今、東京拘置所にきて面会待ってる。野崎がいるんじゃないかと思ってさ、あいつ連絡取れないんだ