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モスキートの復讐
2015(平成27年) 7月12日 記
夕べ寝てたらプ~ンって音が耳元でしたから飛び起きた。
蚊だ。
あのいまわしい雑音はファのシャープ(F#)の音で飛んで来るって絶対音感持ってる昔の女が言ってた。たった一匹でも始末しないと昆虫嫌いの俺は眠れないのだ。
刺されたらたまらないからナ。うちわであおいではあたりに目をこらす。どこに居るのか・・・獲物を狙うハンターの目で。
すろとどうだ足の親指のかゆい事。ちくしょう、最も嫌なところをすでに刺されているのだ。絶対殺す。なおも暗闇の中じっと目をこらしていると左の目尻がぷっくりふくらんで来た。マヌケにも顔面も刺されていた。しかもたっぷり吸ったと思われる500円玉大のふくれ方だ。満腹になって飛び立つ際の羽音で目が覚めたのか・・・許せん。しかしこんなハイテクビルとなった東拘。しかも8階の空調完備された舎房に蚊が来るんだね。考えてみたら14年前の古い建物の頃、北舎に居た夏は蚊はハンパじゃなかったよ。建て付けが悪いから外も内もない。夕方になると部屋の天井にぴっしり蚊の大群が止まっている。このままでは眠れないから就寝前に皆でぬれ雑巾を天井にぶつけて蚊を全て殺すんだ。それが日課だった。それでも殺し切れずにあのファのシャープ音が飛び交うのでタオルケットを頭からかぶって寝てたっけかな。あの夏いったい何匹の蚊を殺したことか・・・。今日はその仕返しを受けた気分だ。ちくしょう、目尻がますますはれて来た。
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PS
昔の東京拘置所、未決の再犯房は、人間の尊厳をズタズタにしてくれるようなとこだったよ。
気持ち悪くて夜寝れなかったなあの夏は。
まあ、そのことは色々書いたと思うからいずれ。