体の向きを高速回転させる歩法 素早くスピンして敵の攻撃を防ぐ足さばき

護身をしていくうえで、多人数から攻撃を受けたり、思わぬ方向から奇襲を受けるときだってあります。

そんなとき、特に、後方からの肘打ちや蹴りだけでは、完全な対処が難しい場合もあるでしょう。

そこで、体の向きを高速回転させる歩法によって、正面に相対することのできる足さばきを紹介します。

この歩法は、素早くスピンして敵の攻撃を防ぐには効果的です。

正面やサイド方向に体の向きを変えれば、威力のある受けや反撃をすることが可能になります。

では、例として、右方向に180度回転し、後方の敵に備える歩法を見ていきましょう。

図1

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図1は、後ろから接近してきた相手に備えて、体を右回転しようと準備している場面です。

まず、回転しやすくするために、右足と左足の隙間はできるだけ小さくしていきます。

そして、点線で示された左足を、オレンジ矢印方向に移動させます。

このとき、後ろ足より前足に体重をかけるようにしていくのがポイントです。

移動したあと、左足をつま先立ちにしてください。

黒で示されたつま先部分に体重をかけてスピンを実行していきます。

図2

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図2は、実際に高速回転を開始している状況を示しています。

ここでは、後ろ足を赤矢印方向に浮かせ、前足のつま先にほとんどの体重をかけていきます。

そして、両足を右回りに回転させ、180度のスピンを実現していくのです。

図3

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図3は、高速回転が成功し、体の向きが逆にできた瞬間です。

隙があると思って近づいてきた相手は、いきなりの回転にびっくりするでしょう。

ここから、相手の攻撃に応じて、通常の護身術を行っていきます。

この歩法は、応用として90度回転をすることも可能です。

やり方としては、ただ、回転幅を半分にすればいいだけです。

90度回転をすることで、180度の場合より早く対処ができます。

サイドから手足を用いた打撃によって反撃ができるでしょう。

もうひとつの応用パターンは、以前紹介した左右前後のステップに歩法のスピンを組み合わせるというやり方です。

これによって、無駄のない最短の動きが実現できるようになります。

また、腰を痛めてしまったときに、この歩法を用いることで、腰の痛みを最小限の状態にし、横回転のパンチをくりだすことが可能になります。

威力は、通常の打撃技より小さくなりますが、緊急時の対処には役立つはずです。

打ち方は、90度横回転した勢いを利用し、フック気味にパンチを放っていきます。

これは、拳による打撃だけでなく、肘打ちや掌底打ちにも活用できますので、戦術の幅を広げていきましょう。

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坂口正吾
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