下段回し蹴り 力を足に集中したローキック 暴行者を動作停止させる

引き続き、下段蹴りの技を紹介していきます。

ここでは、内側に全身を回転させた回し蹴りの効果を見ていきます。

前蹴りに比べて、回し蹴りは、威力を伝えやすく、使いやすい技です。

蹴り技の中で、最もポピュラーな打ち方でもあります。

足の急所は、腕同様、側面についてることが多いので、集中的に狙い込むことが可能になるでしょう。

ただし、格闘技ごとに、回し蹴りの形は、当然、異なってきます。

威力を重視して、つま先をコマのように回し、180度に近い回転で、勢いにまかせて思いっきり強打するやり方もあれば、隙を極力減らすべく、少ない回転幅ですぐ足を戻す打ち方もあります。

この護身術では、逃げる隙をつくるべく、相手に最小限のダメージを与え、闘争現場から退散することを目標にしているため、後者を採用します。

回し蹴りで足場を崩されると、体重の重い人間ほど、もち直しに苦労します。

仮に、回転幅を限定したとしても、強力な威力がだせる蹴り技です。

足の筋肉を圧迫し、骨や神経にダメージをくわえます。

もちろん、下段ではなく、上段、中断の回し蹴りの場合、靴を履いての強打になるので、相手を重傷・絶命に至らせる可能性が高いです。

勢いがつきやすい分、前蹴りよりも、危険度は上です。

使用は、防御や四肢への攻撃のみに限定すべきです。

では、下段回し蹴りの詳しい打撃法を説明していきます。

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今回は、完全に横からの打撃となるので、蹴る側の打ち向きが変わっていきます。

この図は、先制攻撃をしかけてきた相手の攻撃をかわし、下段右ローキックで強打した状況を示しています。

攻撃の起点のバネは、左足です。

今までは、足を蹴って、前進する勢いを利用して打撃技などを行ってきました。

ただ、回し蹴りの場合、全身の回転をする必要があるので、前進するというより、上方向に左足を蹴り上げるイメージが正しいかもしれません。

蹴り上げで、空中へと一瞬浮いた勢いを利用して、青矢印方向に腰を左回転させます。

そして、右足を腰の回転方向と同じ向きに打ち出し、太ももの外側にインパクトを与えます。

そのとき、足の勢いをつぶさないように、右腕を緑矢印方向に引きます。

左腕は、頭と胴体のガードのため、防御に使用します。

顔は、最後まで、相手の正面を見るよう注意してください。

顔まで横に向けると、不意の反撃に対応できなくなります。

打ったあとは、すぐに右足を引き、相手が痛めた足の方向へ退散します。

ミドルキック、ハイキックを打ちたいときは、上記の打ち方で、打撃する足の向きを変えるだけです。

ローキックがまともに当たれば、相手は、激痛で立ちすくむと思われます。

普通、追いかける余力はほとんど残っていないでしょう。

下段の足技は、脚力そのものを奪う技なのです。

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