連打 ワンツーパンチ 息つく間のない連続攻撃 腕の引きを利用する

ワンツーパンチは、リズムに乗って放つ連続攻撃です。

通常は、1、2のリズムでパンチを打っていきますが、その感覚を、さらに短縮して放ちます。

まさに、息つく間のない連続パンチです。

2秒経つ前に打拳を放てるのは、1打目に打った拳の引き寄せと後ろ足の前進を利用するからです。

これにより、2打目に放つ打拳のスピードを、より高速化することができます。

ワンツーパンチで、2発とも全部当たるパターンだけを想定してはなりません。

1打目をガードされたが、2打目の高速ストレートがヒットしたパターン、もしくは、1打目をフェイントや目くらましに使い、2打目を当てるパターンなど、様々な応用がききます。

これは、どの技の連続攻撃でもいえることです。

相手の攻撃から、すぐ反撃できる連打を、頭の中で組み立てていきます。

では、連撃の実例を見ていきましょう。

図1

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図1は、前回、説明した左ジャブが、相手の腹部に直撃した様子をあらわしています。

相手も、直前で、左腕からガードを試みましたが、あと一歩のところで、間に合わせられなかったようです。

護身者のジャブによる攻撃スピードが、敵の防御するスピードより速かったためでしょう。

右足の軸足からのバネを起点にした重心移動によって、威力のある左拳を叩き込めました。

通常は、ここから左腕をすぐ引いて、バックステップで、思わぬ反撃にあわないよう、相手から離れます。

しかし、今回は、ワンツーパンチを打っていきます。

そのため、この状態から、2撃目のパンチを打つための準備動作へと移行していきます。

図2

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図2は、打ち込んだ腕を引き、右足を前に移動することで、2撃目のパンチを打つ準備をしているところです。

腰を左回転させ、あらかじめ引いてあった右腕を新たな攻撃に用います。

ここから右足を、左足と重なる位置まで移動させます。

図3

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図3は、2撃目のパンチが、続いて相手にヒットした瞬間です。

両足が重なった瞬間に、左足を蹴り上げて、右パンチをくりだします。

両足が一致しているので、片半身だけではなく、全身の重みを伝えられる分、威力は1撃目より高いです。

ただ、難点として、右腕を引く動作や、相手から逃げ出すための回避行動が、やりにくくなる点が問題です。

さすがに、2発もボディにくらえば、相手の動きは鈍っていくでしょう。

注意点として、右足が左足と重なる前に左足を蹴ってしまうと、前身への勢いが弱まり、威力は半減してしまいます。

2撃目があのような打ち方になった理由は、1撃目を撃つと、間合いがどうしても狭くなりがちだからです。

もし、軽くジャンプできる隙があるなら、2撃目を、前回紹介した超接近パンチで代用してもかまいません。

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坂口正吾
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