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地伝#13 ■1996年 ユーザロックのTシャツ

渋谷に新店舗がオープンして間もなくCLIP13に行った。ユーザロックのTシャツを仕入れて、京都のウォーキンストアで売りたかったのだ。

全く面識もなかったので絶対に断られると思っていた。あのユーザロックと関わりが深く、Tシャツを作る権利を持っているような人達だ。きっと怒ったりする人に違いないと思って緊張しながら細くて急な階段を登った。

僕が最初に声をかけたのはカウンターに座っていたカナメさんで、用件を伝えると隣にいたオーナーのカルマンさんはあっさりとOKしてくれた。しかも、めちゃくちゃ優しい。でも僕はまだ警戒していて、あまり話をしなかった。せっかくOKもらった取引が無くならないよう、ひとりで気を張っていた笑

このユーザロックTシャツ、関西で他には売ってなかったはず。カルマンさんに関西でどこかに卸してますか?と確認した。アナーキーが言っているユーザロックのTシャツは京都のウォーキンストアで買ったのだろう。当然僕も着まくっていた。自分の店じゃない店のロゴが入っていることなんて全く気にしてなかったし、むしろ自慢気だった。

当時のCLIP13といえばスタッフとして働いていた原島君は強烈なインパクトがあった。トレンドを掴むのが早くて、とにかくエネルギーが溢れている。何事も全力で楽しみ、のめり込むタイプで、顔なんかも目がギラギラしてて凄かった。行動力のお手本だった。

THE SHOW ドキュメンタリー1995

https://www.youtube.com/embed/YL18g4yHVYY?rel=0

これはライムスターが話題になったが、それよりも気になるのは坊主頭に眼鏡の原島君だ。観てもらえれば僕が言っていることが少し伝わると思う。
▶︎ 37:57 目立ちすぎてカメラが原島君に寄っていく。
▶︎ 44:40 ウータンのステージにも上がる。


クリップ13から明治通りの歩道橋を渡ると開店したばかりのGROPE IN THE DARKがある。ビルの前で山屋さんがフライヤーとネックピースを配っていた。自己紹介して店に入り、サスさんと再会する。大阪で会った時に感じた和やかさは変わらず。グロープに集まる人は皆、まるで昔からの友達だったように接してくれた。上京したてで寂しかった僕は、ちょこちょこと顔を出すようになっていた。


思い出話は尽きないほど、その後も長きに渡りクリップとグロープの皆さんにはお世話になります。

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