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「百万円と苦虫女」まるで、自分を見ているようで。
名作なのか、どうなのか、人それぞれだと思うけど。
100万円たまったら、場所を変えて、働く。
かえって、「働く」こととは、ということを、反面教師的に考えさせられた。
前科ものという、肩書きから、弟の進学に迷惑をかけないため?
家の雰囲気がいやだから、家を出たい。
私は、転職を繰り返してきた。最初に小さな山がきて、それに乗り越えられないのと、地元の企業だったので、近所の目が光っているのが、とても息苦しく感じて・・。
それから、何も訳わからず、新聞広告で、募集していた印刷屋さんにころがりこむ。当時の印刷とは、和文タイプと、ワープロの違いとは、全く勉強不足のまま、数年居座る。
やたら、過去の印刷物のコピーの汚れ消しに、一斗缶入り、白の修正液をシンナーで、薄めて、汚れを消していく作業。
フィルム撮りをした、印刷物の穴埋め修正液があって、そんなことばかり。
たまたま、ワープロの仕事が入ったときは、原稿打ち。
けど、和文タイプの活字と、ワープロの24ドットか36ドットでは、断然和文タイプのほうが価値があった。そんなことも、知らなかった。
あとは、原稿の校正。コピーとり。
製本作業に手が足りないときは、製本のほうのお手伝いをしていた。
そこで、何を学んだかというと、何もでした。
田舎は、いい歳をして、無職で家でぶらぶらしていると、近所、親戚の目が光って、もう、どんな仕事でもいいから、職種を選ばず、働かざるを得なかった。
次は、期間限定アルバイト。ここで、重要なことを学ぶ。何回転職しても、厚生年金の履歴をしっかりチェックと、空白の期間がないようにしておくこと。これは、万が一、病気で障がいを負ったとき、空白の期間が少しでもあったら、年金が下りないよと、教えられた。
その次も、アルバイトにころがりこむ。
転職する度に思うことは、新卒者がいかにキラキラしていて、プラチナチケットを握っているんだという、後ろめたい気持ちが山の様に湧いて、「おどおど病」が始まる。
で、主人公は、収穫時期の桃農家の手伝いでは、厚生年金、国民年金の手続きなんかしてないだろうなと。(短期間すぎる)
転職するはいいが、徐々に履歴書の余白が、書ききれなくなるジレンマにおちいった。
それと、場あたり的な器用さは、重宝されるけど、とどのところ、自分とは?自分の天職とは?と考えると、何も残らなかった。高校の同級生をみていると、ある時危機がやってきて、これではいけないと奮起。それから、一人前になっていく姿。手に職をもつって、大切なんだなあと。
そんな、自分の過去の振り返りにもなった。
友達がいないから、携帯、スマホも未だ持たず。必要ないなあと。