竹林整備9・・トラロープを使って、なんとか及第点
天気予報と相談した結果、今日しかないと、でかける。
いつもより、重い足取り。
上空を飛ぶ飛行機は、自衛隊機?旅客機?が、異様に低空飛行で飛んでいた。機影の姿がはっきり見えた。
重い足取りには、ワークマンで買い物。
我慢にも程がある。あの寒さの中で、10時まで、ストーブにあたって、作業時間が削減というのもたまらない。
節約、節約というけれども。手にしたのが、温かい防水ブーツと、丈の長い長靴(持ち運びに便利な収納袋におさまる)。
オバア、「いつもより、遅いね」
「ワークマンで買い物していたから・・」
少し、ストーブにあたって、作業開始。
早速、購入した温かい防水ブーツをおろす。前回よりも、寒いが幾分気温が高め。でも、足の冷えが堪らなかったので。
ホカホカブーツで快適に、前回剪定、伐採したナンテンの山がそのまま残っていた。
姉ちゃんメールによると、「家のことは心配しなくていいから・・ゆっくり休んでください。」の甘い言葉とは、裏腹。
ナンテンの山を剪定バサミを使い、一つ一つ、枝払いをして、葉の付いた枝と木を分別。その他、伐採した木を片づけやすいように、ノコで切った。
靴のおかげで、作業がスムーズに。
やはり、伐った張本人が、一番片づけの手順を知っている。
陽があたってきたので、オババが、ビニールの類で撚ったロープを引き出してきて、「そろそろ、・・・」
と、竹林にはいる。伐竹の竹は、自分があれだ!と思っていたものとは、ちがったが・・。
オババが、伐ってほしいという竹にロープを上のほうに括り付け、3メートルほど離れた太い孟宗竹に引っ張って結ぶと、ロープが古いので、プッチンと切れる。
物置きに戻って、トラロープをみつけて、「これなら・・」と。
「トラロープ、トラロープ・・」
そうしていると、姉がワンコを連れてやってくる。ワンコを玄関の脇の樋にワンコのリードを結び。昨年、ワンコと初対面の時は、吠えられて、網戸ごしに、鼻水攻撃を浴びせた犬だ。
姉ちゃんに、「ワンコ、抱っこしても大丈夫?」「大丈夫だよ」
初めて、ワンコというものを恐る恐る抱っこ。抱き方に慣れてないから、嫌がる。吠えはしなかった。なんか異様に温かった。ぷにゅぷにゅしていた。「なんか、温かいね!」
「漏らしておらへん?」「漏らさへん!」
2回ほど、抱っこ。姪っこすら、恐ろしくて、抱っこした経験がない人間。
それから、3人で、伐竹の作業開始。
トラロープを竹と竹を結び付けて、例の竹引きノコの出番。
ノコは、私が使った。今までそのために、自主トレをくりかえしてきた。
枝垂れている方向に切れ目をいれて、ロープで引っ張られている側から、オババの指令通りに、胸の高さでノコノコと引いていった。力がないせいか、スパッといかず、・・
オババが、業を煮やして、「あかん、あかん!そんな切り方じゃあかん!わしがやる!!」と、怒鳴りつけられても。
無視して、自分流の伐り方で、続ける。途中、引っ張られている側に圧がかかり、ノコが挟まったまま、ビクともしなくなった。
「すこし、ロープ緩めて!」
それから、刃が届いてない方に、刃をいれる。私は下手だから、切り口の断面がガタガタになる。が、竹が動く・・
竹が、鶏小屋をめがけて、ドシャッと倒れた瞬間、逃げるようにして、少し離れる。跳ね返りはなかった。
それから、オババの指令。「ここで、切断!」
枝とか、竹の重みで、竹林に引っ張りこめないからだ。
姉も、オババも、枝払い用の鉈をすでに用意していて、枝払いを開始。
私は、枝払いは、苦手で、ノコで、伐っていたが、「これじゃあ、ダメ!」
「お腹空いたから、お昼にする!」と、一人早弁。
早弁が終わって、「あんた、枝払い、残しておいたやつ、やっとけ!!」
話が飛びまくるが、私が早弁をしている最中、姉とオババが、なにやら、話しながら、竹垣に使える部分を担いで、どこそに収納。
伐れたは、伐れたが、オババのイメージではないようだが。
「まだ、シノダケの中に一本あるで・・」
これは、もしかして、及第点?
今回の特別、オババのご機嫌とりに、五木寛之氏の「林住期」(古本屋で手に入れた単行本)を持参。
この本は、夫が亡くなり、どうにもならなくなって、悩んでいるときに、藁をもすがる思いで、読んだものだった。
「新聞の活字より、見やすいし、一話一話、話が短いから、読みやすいよ」
「気になるところだけでも、読んでみて・・」
オババは、大の五木寛之先生のファンなのであった。ラジオのトークを聴いて、ファンになったのか、新聞のコラムだったかもしれん。
もともと、オババは、好奇心旺盛で、本!ていうと、目がキラキラ。
ものにもよるけど、人生読本、語り口調がやさしいあたりのものがいいだろうと。
オババ、「最初から、ちゃんと読む!!」
怖いです。ねばならぬのオババだから、竹のようなしなやかさにかけるところがある。ただし、跳ね返りがすごすぎ。
ねばならぬではなくて、小さな気づきで、小さな喜びを日々感じて、余生をすごしてもらいたい。
そんな思いで、本をプレゼントした。
私はというと、伐竹よりも、今回は、ワンコの抱っこの感触の方が、アンビリバボーの世界だった。
帰りは、孟宗竹に負けないぐらいの大根を担いで、帰路についた。
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