君がいれば僕は負けない
ワイは、昔から完璧な人間よりも、背景や心情描写の多い何かを抱えた人が強く立ち上がる姿に憧れて来た。
幼少期、みんながルフィやサンジ、ゾロに憧れている中、ワイはウソップが好きだった。
普段おちゃらけて頼りない彼も、仲間のためとなれば、誰よりもかっこいいヒーローになる。
しなちゃんはワイにとって、そんなヒーローに近いのかもなぁなんてことを考えてみる。
如何せんしなちゃんはメンタルがゴリゴリに弱い。
誰かに何かを言われて、メンタルが削られてしまうと言うよりは、相手のことを考えて、『こうしたら嫌われてしまうのではないか。』『これはまずいかもしれない。』と起きてもいない事象に怯え、ふえええええ…となってしまうハムスターのような子だとワイは思っている。というか、そう。多分。
そんな子が、ステージに立てば、マイクを握れば、歌を歌えば。自分の全てをそれにぶつけることができる。ステージ越しに『こんな私でも、これでは負けられないからさ、君はどうなの?』と問いかけてくるような感覚。
ワイも、メンタルは弱い。誰かに言われそうなことを気にして、少し足踏みした経験が何度かある。
そんな自分にしなちゃんが重なって見えた時、少し救われた気持ちになった。
あぁ、足りなくていいんだなぁと。満たされてなくていいんだよなぁって。
だからこそ、ワイはしなちゃんには見せない方がいい部分もぶつけてしまうし、ワイの思ってることを正直に話してしまう。嫌なもんは嫌だし、それが伝わらないならワイはついていけない!とか言い出すし。本当に厄介。
しなちゃんは、ステージで魅せるアイドル!と言うよりは、ただそこに縋り、その場所だけは誰かに奪われたくない、ここでは誰よりも自由に歌っていたい。愛されたい、愛したい。救われたいし救いたい。いろんな思いをそのステージにかけているように見える。
誰にも強く言えない、わがままを言うのも口下手なしなちゃんが、そこでは誰よりもエゴを出して、わがままに『君を救いたいんだよ』って歌ってる気がする。
全部ワイの憶測だし、作り上げたしなちゃんの像だけど、しなちゃんはそれに共感してくれて、『なんでわかるの〜?』なんて言ってたり。
しなちゃんを推してて嬉しいのは、ワイの『こうなって欲しい』の先にしなちゃんの『こうありたい』の答えがあるように思えること。
それはきっと、2人とも好きなバンドが似ていたり、人生経験上、考えて来たことが似ているからなんだと思う。
しなちゃんに、ビジュアルでハマったわけじゃない(語弊しかない言い方)ワイは、しなちゃんの何が一番好きなのか。
(ビジュアルでハマったわけじゃないって言うと、画面の向こうから、先ほどからこのnoteを読んではニヤニヤしていたしなちゃんが『どうせさぁ、私は涙袋ぷくぷくじゃないしぃ』と拗ねているのが見えて来てしまうな。)
ワイにとって、しなちゃんの1番の魅力は『ステージにこだわる憧れへの焦燥』です。
あの頃、憧れたバンドマン。
決して国民的ではない。フェスでも最近じゃ目玉とされてるけど、あの頃の自分を救ってくれた日の彼は、焦り、満たされないを歌っていたんだと思う。
じゃあ、そんな人にどうしたら自分がなれるか。
日々そんな焦りに、追いかけられているような。
しなちゃんには、武器がある。
誰が見たってわかる。歌が上手い。
歌が上手いの前に、声がいい。透き通る声をしてる。
音に乗って、こっちに届く声は、いろんなメッセージを乗せてやってくる。
もし、声が見えるものならば、しなちゃんの声は、ライブハウスにいる一人一人の心の隙間に入り込んで、その人を救っているんだと思う。
信じられる声をしている。
ワイが好きなしなちゃんを語り出したら、止まらなくなりそうなのでこの辺でやめておきますが、書いてみると、だいぶ大好きだなぁとなりました。
このnoteのタイトルは、大好きなバンドの大好きな曲から。
しなちゃんに向けるワイの気持ちがいちばんしっくりくる歌。
"本当のヒーローは意外と近くにいるんだ
きっとこれからも"
"弱さを見せ合える人がいること
それが2人の強さだ"
"悪になろうと君の味方でいたいから
君が笑えばなにもいらない
君がいれば僕は負けない"
味方/My Hair is Badより引用
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