私は私のために何をしてきたのか
昨日、1Kの賃貸物件を見てきました。
生まれて初めて実家を出て、一人暮らしをするためです。
私は、私のために、一人の時間を作ることを決心しました。
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空虚な人間ができるまで
少しだけ特殊な家族・弟を持ったことから、私はこれまで一生懸命、「お姉ちゃん」を演じてきました。
(私の背景について、事前に詳しく知りたい方がいらっしゃれば、こちらも合わせてご覧ください。)
自分はお姉ちゃんなんだから・・・
お母さんを、安心させてあげるために、、、
そんな思いで、
子どもの頃は、塾の自習室に通い詰め、
高校では、先生に媚びを売り、
夏休みには、遊んでいる友人達を脇目に見ながら、
図書館でひたすら勉強をしていました。
好きだった科目は?
勉強が要らない、美術・体育・家庭科・技術科です。
得意だった科目は?
暗記でいける・社会科、感覚でいける・国語です。
苦手だった科目は?
一生懸命頭を使う、数学・理科系全般です。
この感じ、単にまじめっ子ではなさそうだけど?成績はいつもALL5。
(ってことは無いけどほぼほぼ満点。)
なぜなら私は、自分の「好き」や「興味」とは関係なしに、ただひたすら「勉強」をして、時には大人に「良い顔」を見せて、高成績を維持してきたからです。
失敗は許されない。常に完璧でいないと。
そんな強迫観念で頭がいっぱいで、
自分は何が好きなのか、「目標」は何なのか、自分自身も分からないまま。
ただ黙々と、自分の目の前に課せられた勉強というタスクを、こなしていくようになりました。
おかげ様で、大学はストレートでいわゆるエリート大学に合格。
私の役目は果たせたかな・・・
そんな風に思っていました。
いざ、大学に進むと、学びの専門性がぐっと増し、子どもの頃から大好きだった、図書館の勉強をすることができました。
やっと一歩、自分の「好き」の向く方向に、歩み出せるようになりました。
しかし、それも、就職活動で一変。
子どもの頃からいつの間にか得意になっていた、「大人に媚びを売る」ロールプレイで、採用面接をそつなくこなしてしまいます。
結局、日本では知らない人はいないであろう、大手企業に内定を得ることができました。
(システムエンジニア職で。しかも文系未経験で。。。)
こうして私は、
自分の「好き」や「こだわり」を無視し、
うわべだけの、中身のない、空虚な人間のまま、
社会人になってしまったのです。
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立ちはだかる壁
入社してすぐに、大きな壁にぶち当たります。
「あなたの目標は?」
「あなたのキャリアプランは?」
「五年後のありたい姿は?」
会社のキャリア面談で聞かれる、三つの質問です。
私は今まで、こんなことを考えてもいなかったので、
面談の場で頭が真っ白になってしまいました。
(その場では、いつものように良い顔をして、やり過ごしましたが・・・)
自分がどうありたいか???
何がしたいか?何を成し遂げたいか???
自分が・・・???
新しい挑戦だ!と、意気揚々乗り込んでいった社会人への扉でしたが、
初めての仕事、初めてのミス、まわりにはできの良い同期たち、・・・
自分は何が何だか分からなくなって、、、
トイレにいる時間が増えました。
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気づかせてくれた存在
私も今年で、もう社会人4年目になります。
いろんな壁をなんとか乗り越えた今はというと、、、
同じエンジニア職の彼(通称:ごりお)と仲良くしてもらっています。→2021年4月現在。今となっては過去の話…
彼は、学生時代、必死になって浪人をして、自分の選んだ大学に合格しました。
そして、入学と同時に、一人暮らしを始めました。
そこでどんな生活をしていたのかは分からないけど、
大学院まで進んで、海外のコンベンションに参加したり、論文を発表したり、、、
何か自分の「意志」を持って動いていたんだなあ。
きっとすごいエネルギッシュな時間を過ごしていたんだなあ。
と、ごりおの話を聞いていて、感じました。
そんな彼とはよく、大好きな図書館に行きます。(コロナになる前の話)
ある日、図書館からの帰り道、
私が何気なく、「どうしてそんなに頑張れるの?」みたいな質問をしました。
ごりおは、「自分が楽しいから。自分のためだよ。」と答えました。
彼の本心から出たその言葉は、
青天の霹靂とも言うような…
私の眠っていたスイッチを押してくれたような…
とにかく何か熱いものを感じました。
私に足りなかったのは、「自分のために」行動することだったのです。
(私は病的に涙腺が崩壊しているので、この話をしてくれたときに、本当に涙が出そうになりましたが、変人と思われたくなくて、踏みとどまりました。普通に道ばた歩いてる時だったので(笑))
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私は私のために何をしてきたか?
じゃあ、これまで私は、「自分のため」に一切何もしていなかったのか?
と言うと、そんな訳はありません。
「システムエンジニア」に挑戦したのも、
将来何か「自分」で事を起こそうと思ったときに、ものづくりの知識が生きるだろうと思ったからです。
また、趣味で「図書館通い」を続けているのも、
「自分」が自由にいられる場所だからです。
・・・
またその一方で、
子どもの頃から大人に「良い顔」ばかり見せていたのも、自分のエゴだったのかもしれません。
良い成績を取って、良い学校に進学して、皆のあこがれになりたいと。
ただ、これまでの自分の大事な局面を、どんな基準で選択してきたかというと、やっぱり「親に心配をかけないか、できるお姉ちゃんかどうか」だったんですね。
敷かれたレールにきちんと乗っかって、
エリート大学に進学し、将来安泰な大手企業に就職し・・・
もくろみ通り、親には何一つ心配事はかけていません。
またさらに、ITの知識を身につけたことで、親には頼られ、ものづくりが好きな弟へも道を示しながら、姉としては立派に?成長しました。
ただ、もう良いんじゃないかな。
「自分のために」を優先しても。
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勇気を出して行動する
家族や誰かの存在に縛られている人、たくさん居ると思います。
いつも誰かのために、笑顔を振りまいている人。
いつも周りを気にして、自分の気持ちを押し殺している人。
いつも我慢しているのに、それを決して他人に見せまいとしている人。
ぜひ、勇気を出して、自分のために何か行動してみませんか?
私は、ついに実家から独立して、
これからは、自分の好きなように、暮らしてみたいと思います。
自分が楽しいと思える時間を、自分で作りたい。
それがきっと、自分の人生をこれから自分で作っていくために、必要なことだと思うんです。
お母さん、ごりお、いつも気にかけてくれる友人たち、
いつもありがとう。
今、とても楽しいです。