見せかけペーパーレス現象
コロナ禍がもたらした、リモート業務促進。これに伴いペーパーレス化が様々な業種、起業で加速したと思います。
私が以前勤めていた会社も例外なくリモートやペーパーレスが進みました。コロナに関係なく少しずつ進んではいたんですが、より拍車がかかった感じでしたね。これには面倒くさがりやなゴリラは歓喜しましたね。なんせ、これ紙で出す必要あんのか??みたいな書類が山ほどあった会社でしたからね。しかも皆面倒くさいのはわかってるのに誰も何も言わない素敵な会社でしたからね。
売り上げに直結するクライアント向けの書類は、クライアント側の意向で殆どがペーパーレスに。これに便乗して会社の面倒くさい書類達も全てペーパーレスに移行しないかねーって思ってたら全然進まなかった。
よくよく考えたらペーパーレス以前に会社の書類提出システムに異常があったんですね。
例えば、200円の駐車料金の経費精算をするプロセスは以下の通り。
1.エクセルに内容を記入・印刷し上司に提出。
2.上司が検印し、上司の上司に提出。
3.上司の上司が検印し、社長に提出。
4.上司の上司の上司にあたる社長が検印し、総務課長に提出。
5.上司の上司の上司にあたる社長の検印した書類を総務課長が検印し、出金。
各上司さん達は忙しく、ほとんど社内にいないので最短でも1週間かかるし、どっかで書類が滞留すると2週間精算されないとかザラ。
経費精算に拘らず大体の書類はこんな感じ。
経費精算に関しては会社の経理上色々あって完全ペーパーレスは難しいんだろうけど、社内でしか使用しない申請書とかはペーパーレスでいいんじゃね?と思い、本気で会社変えてやろう!と意気込んで上司にしつこく言ってたら、ゴリラのいる課でトライアル的にやってみようということに!
言い続ければ変わるもんだなと。月初に提出する成果報告等の書類からやってみることに。
しかしここでまた問題が発生。
まずは、書類(PDF)に印鑑が押せない問題。(どーでもいい。てか押印いるんか)
ゴリラは「必要ないから捺印レスで行きましょう!」と爽やかに切り出したけど、あーでもねーこーでもねーとか言うから、ここは譲歩。そして電子印を作れば解決ですよと助言して解決。社内使用なんだんからいらないでしょーよと思いながら譲歩。
次は、アナログデジタルハイブリッド問題。
これはある上司が、提出されたPDFに検印をするために印刷(この時点でペーパーレス解除)し、検印した後に紙をスキャンしさらに上の上司に提出するという合わせ技を炸裂させていた問題。
「かえってペーパーレスは手間が増える!面倒くさいぞ。」
…でしょうね。送られてきたPDFにさらに電子印押せますよ!で解決。
お次は、電子印がゴリラだけ違う問題。
これは上司が社内LINEで「ゴリラ君印だけ他の課員に比べて電子印が違う。」とトライアル1回目の書類提出が終わった後言ってきた一言。
だからゴリラ言ったんです「そもそも電子印自体に違和感があるので、認め印だろうとデータ印だろうと特に違和感はないです。ダメでしたか?」と。
すると、「俺はいいけど、上がなんか言ってきたら訂正してね。」だって。
続けて「そもそもペーパーレス言い出したのはゴリラ君でしょ?電子印が面倒くさいとか言わないでよ。」言われた。
業務効率改善のために強く希望し提案結果、GOサイン出したのは会社なのに何かあったら言い出しっぺのせいにするのはちょっとどうかと。
ここら辺がこの会社の限界点かなーって思った夕方だった。
「わかりました。これ以上は何も望みません。お疲れ様でした。」
まじでこうやって返信した笑
そんなこんなで月日は流れて半年。ゴリラは衝撃の事実を知る事となった。
退職日の打ち合わせ等でその上司と話していて終わって雑談していたら
「ゴリラ君に言われたからペーパーレス始めたのに辞めちゃうんだもんなー」
「あれ大変なんだぞ?最終的にみんなが提出してきたPDFを俺が全部印刷して社長に出すんだからな。」
ん?…えっ!?
開いた口が塞がらないとはまさにこれ。結局ゴリラが面倒くさいから上司に雑用押し付けただけの”見せかけのペーパーレス”だったとさ。