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【ギター/音楽】ギタリスト列伝『トモ藤田』

 このシリーズは、私が影響を受けたギタリストをメジャー、マイナー問わず一方的に押し付けるコーナーです。
 メジャーかマイナーなんてどうでもいいです。そんなものは他者の基準です。大抵は売りやすいからメジャーなんです。それも正義ですが。
 私の心に何かを刻み、駆り立てる。存在してくれてありがとう! な感じの表現者を備忘録に残す感じです。
 備忘録と記しましたが、アーカイブ化しておくことによって、きっと未来の自分がいい感じのアウトプットをまとめてくれると期待してのことです。

 今回は『トモ藤田』です。
 そのむかし、いろいろと自分の音楽を考えるためにインプットを広げようと思って、片っ端から教則ビデオを漁りまくっていた時期です。
 そんな中で『ギタリストのための演奏能力開発エクササイズ』という教則ビデオに出会って度肝を抜かれた訳です。

 時折入るデモンストレーションのキャッチーさもいいのですが、氏が唱え続けるのは『基本』。
 そうなんですよ。どんな派手な演奏もテクニックも、基本の延長線上にしかあり得ないんですよ。

 この事実を体系的に表現した商業作品教則ものがそれまであったでしょうか?
 情報商材チックな『サルでもわかる』『一日◯分でマスター』とか、そんなんばっかりの中で、あらゆる表現活動の礎となるものを表したものは希有な存在でした。

 そして本作品は、あっというまに売れ切れという事態に。
 それを知って『世の中には、物の価値がわかる人がたくさんいるんだ』と、妙に嬉しくなった記憶があります。(人間、いろいろと厭世的になる時期っていうのがあるもんです)
 この作品は、ご本人がリットー・ミュージックに赴いて企画をプレゼンをした結果、商品化されたと聞いています。
 リットーエライ! わかってる。これからもギター・マガジンは購読。

 代表曲『Just Funky』はキャッチーかつ、氏の持つエッセンスが凝縮されていて美味しいのですが、それはあくまで集大成であって、教則の中の『超地味』に見えるレッスンを着実に、継続してこなすことで到達できるのです。

 現在ご家族とボストン在住のようですが、日本に来た際には非常に精力的に活動されています。
 各種ショーから、ホームタウン京都および東京での個人レッスンなど。
機会があれば是非受けるべきでしょう。感謝しつつ、この時代の日本に生まれてきたというチャンスを活かすのです!

 語り始めると止まらないので、このあたりで。

 最後に一つだけ。氏の言う言葉のひとつ。
善良な心でないと、良いギターは弾けない
 素晴らしいです。ギター然りなんですが、すべてに通ずる言葉。
 そして、氏が発するがこそ、説得力を持って響くわけですね。

 トモ藤田氏の楽曲で「Catty Woman」というものがあるのですが、スコアが存在せず、教則グッズでもいっさい触れられていなかったので、耳コピしたりしてみました!

 ほかにも良書がいっぱいです! 自分と向き合いながら日々修練しましょう!

 つづく

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