オトメ喫茶時間
質量のない風船の中身。からっから。
ピチカートファイヴ、トーキョーは夜の七時。
顔より大きい虹色ヘッドフォン。
フライングタイガーで買ったがらくたと宝石の狭間。
平坦な時間は過ぎてるんじゃなく、停滞。
待ち合わせを欺きたい乙女の気分。
戦車でつっこむヴィヴィアンに心酔した。
軍艦アパートに住む中継ぎ投手は、空間に迷い込んで大会に間に合わなかった。
「好きな子のバニーガール姿ってたまんないよね?」
「客を信頼しきってるんだもん。知らんぷりしたら君はもう、生きていけないはずだからさ」
違う会話の端切れどおしが、一つの空間に集合していた。
花束を抱えた少年の向かう先は?
単なる運び屋か愛する人の元か。
嫌いな奴を縁取りながら、地球儀を回す午後三時。
「あいつが君のこと好きかどうか、分かる方法教えたろか?」
口元から甘ったるい液体が零れ落ちる。
「人って好きやと切ない目すんねん。向けられたことあるか、そういう視線を」
ドラマの言葉を生活に落とし込んで、嗄れた声が脳内に響く。
のめり込みすぎると表現が喰われるなんて、
ほろ苦い事実を生クリームで絡めとって平らげた。
ハマショーの『MONEY』がすきです。