チョロアトレティコとヴェンゲルアーセナルについて
どうも、初めまして。ぐなでろんです。
これが初noteです。よろしくお願いします🥺
暇潰しに何しようかと思い、先日のアトレティコのCL敗退でチョロシメオネの長期政権はどうなんだと思い、そういやヴェンゲル時代のアーセナルはどうだっただろうと思い出してると色々書きたくなってしまった次第です。
流石にヴェンゲル前期は僕も生まれていない、生まれていても幼かったのでよくわかりません。しかしヴェンゲルアーセナルの長期政権と、シメオネアトレティコは、指揮している年数が比べ物にならないとはいえ、重なる部分が多いと感じました。
ここでは、この2つのチームの共通点を挙げつつ、アトレティコはどこへ行くのか、僕なりの意見をつらつらと書いていきたいと思います。おそらく異なる意見の方々もいらっしゃると思います。最後まで読んでいただけると幸いです。
(後の文章で僕がいうヴェンゲル前期はヴェンゲル就任〜05/06CL決勝、ヴェンゲル後期は05/06CL決勝以降〜退任という時期の分け方で使っています。またシメオネ前期は就任〜16/17、後期は17/18〜今季としています)
この2チームの共通点とは
ヴェンゲルアーセナルとシメオネアトレティコの共通点を最初に3つ挙げておきます。本当はもっとあったのですが流石に書き切れませんでした。
1. 守備を整えて、攻撃は縦に速いサッカー→ポゼッションサッカーへの移行(アトレティコは移行段階)
2. CL決勝に行きながら敗北
3. スタジアムが移転&主力選手の流出(功労者の退団は除きます)
1について
まずこういう疑問が湧き上がると思います。
ムッシュヴェンゲルのサッカーはテクニシャン揃いでワンタッチパスや一瞬の閃きで相手を鮮やかに崩してたよなあ、と。
勿論そのようなサッカーをしていました。
しかしインヴィンシブルズ(無敗優勝)の頃は縦に速いサッカーをしていたようです。そして守備面ではピレスやリュングベリでもイエローギリギリの汚いファールで止めたり失点が少なく、ピッチ上の全員がよく走るサッカーを志向していたようです。
アンリが去り、セスクを中心としたサッカーにシフトチェンジすることで次第にパスサッカー色が強まっていきました。それでもカウンターでのゴールもヴェンゲル退任までもよく見られていました。
アトレティコも同様です
13/14はフィリペゴディンジョアンミランダフアンフランの堅い4バックでジエゴコスタを中心とした速いカウンターで相手を仕留めてリーガを獲りました。ガビやチアゴも中盤を締め、多少ダーティーなプレーも厭わずに戦うチームを引っ張りました。11人全員が戦える集団を作る、これはインヴィンシブルズと通づるものがあります。ただし、ヴェンゲルアーセナルほどポゼッションを握ろうとはしていませんでした。
ジエゴコスタが去りグリーズマンを中心としたサッカーに切り替えたアトレティコはパスサッカーに移行しようとしても失敗するシーズンが多く続きました。今季は3バックを基本フォーメーションに据えましたが、どうやらチョロのなかでは442の方がビッグマッチにはいいそうです。
来季はジョアンフェリックスを中心とするサッカーに切り替えていくのでしょうか。わかりませんが。
ここでもうひとつ興味深いことを。
この2チームにおけるもう一つの共通点のは、チームを移行する中で守備が弱体化しているところです。インヴィンシブルズ以降のアーセナルはFAカップ以外のタイトルを取れていない最大の理由は守備面です。リーグのタイトルもあと一歩で逃すことも有れば、CLもホームでの失点が敗退に繋がったことも。
アトレティコもウノゼロに失敗したり複数失点する試合が増えました。勿論リーガの全チームで見たら少ないです。しかし、守りきれない試合が増えました。以前なら絶対失点しないようなチームにも点を取られるようになりました。ゴール前にバスを止めても最後にはこじ開けられる。
2点目を取れないことが、近年アトレティコのイマイチな成績の最大の原因ですがリーガでもCLの舞台でもなかなか勝てないのはそこにもあると思います。
2について
どちらのチームもCL決勝に行きながらアーセナルはバルサに、アトレティコは同じ街の白いチームに負けています。(リーガの2強じゃん❗️)
圧倒されて負けたというよりもあと少しのところで勝利の女神がそっぽを向いてしまったと言えるところも共通してますね。
アーセナルはレーマンの退場の後10人での苦しいなか先制するもラスト15分で逆転負けを喫しました。
アトレティコは93分で追いつかれて延長戦で逆転負け(13/14)、15/16ではベスト16突破の8人目のPKを決めたフアンフランが決勝のPK戦では涙を流す残酷な負けを喫しました。
CLを取れていれば両チームとも主力の流出はある程度は避けられていて、財政的にも苦しむことはなかったと思います。このことは次のトピックで述べようと思います。
3について
ハイバリーからエミレーツへ、ビセンテカルデロンからワンダメトロポリターノへそれぞれ移転した両チーム。今はどちらも収容人数6万人を超える大きいスタジアムを持っています。
新スタジアムを建設するということは、当たり前ですが、お金が必要です。アーセナルは£4億近くかかりましたし、アトレティコも€3億近くかかってます。スタジアム建設のためには借金をしないと作れません、しなくても作れますがチーム作りや人件費等のクラブ運営面を考えると借金は必ずします。となると手っ取り早くお金を得るにはどうするか。
高く売れる選手を売らないといけない。
いち早く借金を返済しないといけないので。
こうなると強いチームは解体して若手や移籍金の安い選手のみの獲得にとどまり、ビッグネームの獲得はできにくくなります。
実際アーセナルは数多くの選手を売却しました。名前をあげたらキリがありません
アトレティコも、事情が違う部分(サラリーキャップ制)があるといえど、主力の売却に踏み切っています。
また、一部報道によるとアトレティコの負債が€9億あるとも言われています。CLに出れていればあまり売らずともチーム力を維持できると思いますが、万が一CL圏を逃すとなれば、アトレティコはアーセナルより財政基盤が弱い、ブランド力のないクラブなので、より長い低迷期に突入することは間違いないと思われます。
アトレティコはどこへ向かう?
これまでに2つの長期政権を見てきました。それぞれのチーム状況や事情による差異はあれども、アーセナルにもあったことが今のアトレティコにも当てはまるといえます。長期政権は、やはり難しいものがありますね。
ここからアトレティコにフォーカスします。
まずピッチ外のことから。
僕の見立てですが、リーガにチェルシーやマンチェスターシティのような金満クラブが現れないと思います。つまりアトレティコを超えるレベルの財政基盤を持つクラブが2強以外に出てくることはないということです。バレンシアのオーナーが変わって立て直す可能性がありますけど。
ある程度の緊縮財政を行ったとしても2強以外とマネーゲームで負けることは無いと思います。
3、4位はセビージャ、ビジャレアル、ラレアル、バレンシア相手にやらかさなければ確保できると思います。というか流石にそこはノルマよ。緊縮財政が解けたらまた2強に勝っていけると信じています。それまでにジョアンフェリックス覚醒しろよ。マジで。
アーセナルが4位からなかなか上がれなかった理由がマンチェスターシティです。エミレーツを建設した当初は強いところはリヴァプール、ユナイテッド、チェルシーだけでしたし緊縮財政が解けたらまたその3つと張り合えるとヴェンゲルは踏んでいたでしょう。
しかしそれまで決して強豪ではないミドルズブラに8失点して負けるようだったチームがいきなり強くなった。サッカーのビジネス化が加速する中で健全経営を掲げていたアーセナルは一気に置いてけぼりになってしまった。
マンチェスターの青が一気にリッチになったのがアーセナルを厳しくしたひとつの理由です。
もしシティが強くなかったらアーセナルは今頃PL優勝しているでしょう。
アトレティコはリーガ版マンチェスターシティが現れなければと信じたいですがわかりません。
でもとりあえずコロナ禍でどこもお金ないですから、あまりそういう面でアトレティコが厳しくなることはなさそうですが。
ブランド戦略も見直す必要があるかと思います。
こういうのはマンチェスターシティだったりPSGはとても上手だと思います。
ブランド力をあげるのは色々やり方はあると思いますが、やはり名前を知ってもらうことからはじめるべきでしょう。
新加入の選手が来た時はニュースになりますよね。そう、ここが1番面白いと思うんです。
アトレティコの選手獲得発表をご存知でしょうか。20/21は音のない10秒前後のビデオでしたが、以前は画像一枚だけでした。
あの味気ない写真と音のないビデオの獲得発表もアトレティコらしさはあるといえど、アトレティコはビッグクラブと名乗っていいレベルの実力がある。動画作った方がクラブの宣伝効果になり、新規ファンの獲得にも繋がりうる。ファンのテンションも上がると思います。
今でこそネタにされていますが、2018年1月のアレクシス・サンチェスとオーバメヤンの加入ビデオは話題になりましたよね。オーバメヤンのビデオを見て僕は舞い上がりましたね。ああいうビデオってクラブのイメージアップになると思うんですよ。ジョアンフェリックスの加入とマドリードにあるプラド美術館の開館200周年とのコラボは特別として(アレクシスやオーバメヤンみたいなクオリティとは言わないので)、普通の獲得発表の時でも、もう少しクオリティあるビデオが欲しい。
ただ、ブランド力は一朝一夕で上がるものでもない。時間はかかります。それでもアトレティコがさらにビッグになるというならば、「アトレティコ・デ・マドリー」の名前が全世界に知られるべきでしょう。個人的に画像から10秒ビデオに変わっただけでも進歩だと感じますし、まだまだ伸び代はあると思います。アトレティコ広報担当の力がもしかするとアトレティコのキーになりそうです。
さて。今度は自チームに目を向けます。
ここから僕の私見(戦術あまりわかんない)をつらつらと。
チョロシメオネは留任するのでしょうか。
僕は反対です。今季で辞任すべきだと思います。
CLの大一番になって3バック相手に噛み合わせ最悪の442を“3年連続“を敷いてプレスかかりきらずに押し込まれるという愚策を繰り返す姿勢はうんざりです。
2点目を取れずに撤退守備で強豪相手に守りきれてないことを繰り返す。
もはや成功体験でなく失敗体験。
これに関してはチョロの問題ももちろんですが、コケ、サウール、オブラク、ヒメネスのリーダー陣を筆頭とした、チームに根付く「2点目取れなくても、守り切れるっしょ」というメンタルの問題も大きいと思います。
個人的に色々あったので、今年の好調時の352を見れたのは少ししかないですが、デルビ・マドリレーニョの前半を見る限り凄いいいサッカーしてると思いました。ようやく442以外で成功したか、と。
それって幻覚だったのでしょうか。
6バックという文面を見て国立大学2次試験前日の僕は呆れました。
そしてデルビーでもオープンな展開に苦手&守りきれないメンバーで撤退守備を敢行。もちろんベンゼマに決められた。はぁ。
極め付けにチェルシー戦の442。はぁぁ。
もしデルビーのとき守りきれなかったことでビッグマッチでの352を諦めたというのなら呆れ以外の感情が湧きません。
3バックに2トップ+両SHでハメに行こうとしてもコヴァチッチが空いてしまうのでスイスイ前に進まれる。ヴェルナーのフィニッシュが下手とはいえあそこまでスピードで運ばれると決壊するのは見え見え。そりゃやられますわ。
1番残念だったのが、今季自信をつけてきた戦術を放棄した姿勢です。なぜそんなことするんでしょうか。これじゃ選手から不満が出ても不思議じゃない。もしあの戦術で行ったならチェルシー相手にまだ戦えた。
それに、サウールと心中もやめてほしかった。442ならサウールを使うことはわかります。チェルシー戦はその442でもベストとは程遠いパフォーマンスに終始した。352じゃ今の彼は厳しい。サウールではなくカラスコトリッピアーを変えたことも理解ができない。352で行くならロディサウールはHTで交代すべきでした。移籍報道も囁かれる中、まだチームの一員として奮闘して欲しいです。
これはデルビーの話に戻りますが、1点差を守り切ろうとするならフレッシュなアタッカーを入れた時の成功体験を使ってほしいのです。それがアンフィールドでのリヴァプール戦です。あそこでモラタを入れた采配は最高でした。あの2人はカウンターでロングスプリントが得意ですし、時間使うのにうってつけ。2点目、3点目はその2人で取り切りました。
とはいえ、仮にチョロとの物語を終えるのならば、後任に誰を連れてくるのか。
大事な選択です。
まずやっていけないのがマンチェスターユナイテッドのパターンです。モイーズみたいな無策な指揮官(当時だよ、今結構すごいらしいけど)を連れてきて低迷するのは宜しくないですし、ファンハールのようにラッシュフォードをデビューさせたこと以外特に何もしていないのもダメです。
アーセナルのエメリ招聘は間違っていなかった。ラムジーやオバラカ共存などで既存の戦力をうまく使った。新戦力だったゲンドゥージやトレイラはエメリアーセナルの象徴(良くも悪くも)と言えるでしょうし、サカやスミスロウ、マルティネッリを抜擢した姿勢は褒められるべきです。
しかし迷走するととことん迷走。カメレオン戦術の聞こえはいいがとにかくハマらないとおかしくなった。トレイラを何故か高い位置で起用する采配はその最たる例です。そして、彼の時代は1試合で全世界のグーナーの心を捉えたスーパーレジェンド、ダイチ・カマダによって終止符を打たれました。
アトレティコはこの2つから何を学べばいいか。優秀な指揮官を連れてくるのはマストです。
レジェンドガチャもかなり危険です。
それはチェルシーが証明しています。
今フリーで優秀な指揮官といったらアッレグリが最有力でしょう。インテンシティやハードワークを求める姿勢は今のアトレティコにはピッタリ。
修正力という面はアトレティならば18/19に思い知った方が多いでしょう。個人的にはかなり来てほしいと思っています。(余談ですが、こうなるとモラタ復帰した方がいいのではと思うようになったりならなかったり)
ですがしかし、アトレティコのフロントは当てになりません。ジャクソンという選手を取ったり、法外な給料を監督に支払ったり、トーマスの契約延長に失敗したり。僕は存じてないことですが、シメオネ招聘以前も色々おかしなことをやらかしてくれちゃってると言われる人々です。特に昔から応援する方々からすると信頼する方が難しいと言う意見も多いと思います。
さて、タイトル争いに関われるチームを作れるかどうか。
僕の今季リーガ取ってチョロ勇退で新指揮官招聘したならば、来季は3位でリーガ終えればいいと思ってます。高望みはしません。おそらく2強からの徹底マークを受け、中堅どころチームも対策を練ってくるでしょうし。1年目からマドリーバルサが本気モードの中で結果出せというのは酷。勝負は新指揮官体制2年目以降です。
もしシメオネが留任するならば、ヴェンゲル後期のようなチーム、とりわけ10/11以降のチームになったしまうでしょう。CL圏は取れるけど、リーガ取れないしCLもベスト16が定位置。個人的にこういうチーム応援するのは嫌なので(楽しいけど流石に2度目は勘弁して、メンタル辛い)、リーガ取って勇退がベストだと思います。
終わりに
少し怒りに任せて書きすぎた感はありますが、最後に最も言いたいことを。
アトレティコの未来を決めるのは残り11試合のリーグ戦のみです。明るい未来を作るには是が非でも今季のリーガは取らないといけません。そのためには一戦一戦勝つ必要があります。
僕ら極東のファンにできることは応援することだけです。今のチームを信じることです。
おそらくこのチームを離れる選手、スタッフも出てくるでしょう。その人たちともやはり喜びを分かち合う方が絶対いいに決まってます。仮にシメオネと袂を分かつ場合でも、ハッピーエンドで終わりたい。
シメオネが来季以降も残るとしても、今季タイトルを取るということはチームをポジティブにして来季に繋がるものになります。
Partido a partido
勝ちましょう、全試合
取りましょう、リーグタイトル
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