パドリングし続けよう

東日本大震災が起きたとき、ある日本人が伝説のサーファー、ジェリー・ロペズにどうしたらいいか質問した。

私は、サーフィンの体験はない。でも、彼の痛快な自伝「SURF IS WHERE YOU FIND IT」を読むと、彼がサーフィンにスポーツ以上の精神性を見いだしていることが分かる。そして、この大きな質問に対する彼の答えもまた、スピリチュアルだと言っていいものだった。

「波は常にやってくる。そして、必ず、波にさらわれてしまうことがある。それに対して、ただ受け身で流されるという選択しかないわけではない。次の波の準備のためにパドリングし続けることができるんだ。」

ジェリー・ロペズはこのように返事した。私は、東日本震災の時、偶然このビデオを見つけて、何てシンプルで力強い智慧なんだろうと驚かされた。ただ受け身だけでなく、かつ波を征服しようとするのではなく。ロペズの言葉は、その繊細な中間を示している。

それ以来、思い返してはこのビデオを見ることにしている。そして、今のコロナ危機でもまた見返して、その力強さを再確認しているのだ。
https://www.youtube.com/watch?v=LS00d0Tun7Y

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