SVO構文で考えるOOUI
業界内でも弊社内でも一大旋風を巻き起こしている「OOUI」。
ソフトウェアのUIモデリング手法として自身も経験してみて、DB設計との親和性やプロジェクト全体のスピードアップなどメリットがあり、欠かせないものという理解になりました。
しかし、プロジェクトの性質によっては、もう一段のレイヤーが必要かな?と思うことがあったので、整理のためにnoteを記述してみます。
具体的には、主にtoBやtoEの業務ソフトウェアのUI開発においては、オブジェクトの抽出とスコープ定義に関して、慎重にアプローチする必要があると思いました。
※なおOOUIについて知識が浅い状態で書いていることをご了承ください。
SVO構文で考える
文章は基本として、Subject、Verb、Objectで成り立ちます。
I see a picture.
(S) (V) (O)
ソフトウェアデザインへのアプローチとして、Objectを追いかけてSubjectを置き去りにすると、適切にデザインできない場合があるように思います。
大丈夫なケース
コンシューマ向けソフトウェアは、SとVの関係が密であり、Sの行動を暗黙的に理解できるので、Oから類推して(Sを透過して)モデリングしてもいいのしれません。
例えば、マップアプリ。
地図というオブジェクト上の地点というオブジェクトに対し、行くという動詞(タスク)を実行するソフトウェアにおいては、UIをモデリングするデザイナーは、単一のユーザーを想起するだけでよいです。
Sがなくても、ユーザーのOに対するVを考えればそれで正解に近づくといえます。
困るケース
ビジネス向けソフトウェア、おもに業務ソフトウェアにおいては、同じオブジェクト(O)でも、扱う主体者(S)によって実行(V)する内容が異なる場合があります。
Sを明確に定義しないと、対象としてのOだけを見つめていてはデザインできない可能性があると考えます。
例えば
ビジネス向けの顧客(O)管理(V)ソフトウェア
主語(S)は誰?営業マン?本部管理者?コールセンターオペレータ?
タスク(V)は登録?追加?閲覧?承認?
SがによりVが変わる、もしくはSに対して不要なVを提供ないようにすることを考慮して、ビジネス向けのUI検討にはSubjectを意識する必要があると思います。
そのOは、ユーザーにとってどんな対象なのか?
それは、「業務フロー」と呼ばれるもののなかに記述されているもののはずです。
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