音楽noteアーティスト名鑑~マイ・フェーバリット・カーペンターズ~
ここ最近、天気が安定しませんがいかがお過ごしでしょうか。ぐっでぃテレビのモーリーです。こちら明石では10月前半は天気のいい日が続き過ごしやすい日が多かったのですが、後半に入りなかなか天気が良くならない日が続いております。まぁ季節の変わり目なので仕方ないのかもしれないですね。
さてそんなぐずついた天気に負けず、元気を出して今回も音楽noteを楽しんでいきましょう。お時間よろしき時にラジオ感覚で楽しんでもらえると嬉しいです。
今回のテーマは題して「マイ・フェーバリット・カーペンターズ」。超大物アーティストに挑んて行きたいと思います。カーペンターズと言えば名曲揃い。皆さんも一度は聴いたことのある曲もたくさんあると思います。今回紹介する曲もド定番の曲だらけですが、その中でも特に好きな曲を5曲選び思い出話などを交えつつ綴っていきたいと思います。
Yesterday Once More(イエスタデイ・ワンス・モア) -1973- / Carpenters(カーペンターズ)
まずはカーペンターズと言えばこの曲!と思われる方も多いはず。まずは「イエスタデイ・ワンス・モア」からスタートしましょう。
実は私とカーペンターズの出会いは、この曲を幼稚園の音楽会で演奏したことがきっかけでした。もちろん幼稚園児である私はこの曲がカーペンターズの曲であることも知らなったのですが、家に帰って「今度音楽会でイエスタデイ・ワンス・モアを演奏するんだ」と両親に伝えると、「なかなかいい曲を演奏するなぁ!」といっていたことが記憶に残っています。
今考えるとなぜ幼稚園の先生がこの曲を選んだのかは全く不明。当時カーペンターズが巷で流行っていたわけでもなく、すでに「イエスタデイ・ワンス・モア」は過去のヒット曲になっていたからです。
ひょっとしたら先生が好きな曲だったのかなぁ。とはいえオシャレな曲を幼児教育の中に取り入れてくれて今となってはめちゃくちゃ感謝しています。だってピアニカを吹きながら「なぜこのメロディを演奏すると心がキュンってくるんだろう」って子ども心に感じたんですもの。イエスタデイ・ワンス・モアは私がまだ音楽好きになる前の音楽で心を震わされた体験の一つだったように感じます。
I Won't Last A Day Without You(愛は夢の中に)-1972- / Carpenters(カーペンターズ)
次に紹介するのは私の超・超・超大好きなソングライターチーム、ポール・ウィリアムズ&ロジャー・ニコルズが作った「愛は夢の中に」です。
この曲は好きすぎて、イントロが流れると、何をしてたとしても手を停めて聴いてしまいます。イントロの入りから、メロディ、サビ、そして演奏まで完璧な一曲。
うる覚えですが、ポール・ウィリアムズ&ロジャー・ニコルズ名義で作った曲って確か100曲にも満たなったはず。(間違っていたらごめんなさい。)でも本当に名曲揃いなんです。カーペンターズの曲は他にもいくつか書いていますがどれも名曲。
音楽好きあるあるかもしれませんが、最初曲が好きになって、次にその曲を歌っているアーティストが好きなり、最終的には好きな曲を作っている作曲者が気になりだすんですよね。
なんか私の中でアーティストでディグるのもいいのですが、作曲者でディグった場合の方が、新たなお気に入りの曲に出会える確率が高い気もします。
私の場合、この後カーペンターズからポール・ウィリアムズ&ロジャー・ニコルズの作った作品へと興味が広がって行くことになりました。
Rainy Days And Mondays(雨の日と月曜日は)-1971- / Carpenters(カーペンターズ)
この曲もイントロから泣けるんですよね。この曲の時に好きなところはサビに入る直前の「Hanging around Nothin’ to do but frown」の「ヘンギン~アラ~ン~」の「ヘン」の声がちょいとかすれているところ。超細かい部分ですが私にとってこの曲の一番の聴きどころかもしれません。
ちなみにこの曲も作詞・作曲はなんと「ポール・ウィリアムズ&ロジャー・ニコルズ」。最高すぎます。
歌詞はというと「雨の日と月曜日はなんでこんなに私を憂鬱にさせるの」とテンション低めの主人公ですが「でもそんな時いつもあなたのもとへいきたくなっちゃうの」と好きな人へ助けを求めるといったちょっぴりかわいい内容。
最近洋楽タイトルの邦題って本当に減っていますが、この曲の邦題「雨の日と月曜日は」はナイスな邦題。原題の「Rainy Days And Mondays」をそのまま訳していると言えばそうなんですが「雨の日と月曜日」ではなく「雨の日と月曜日は」というところに粋さを感じますね。
Goodbye To Love(愛にさよならを)-1972- / Carpenters(カーペンターズ)
お次はリチャード・カーペンター&ジョン・ペティス作詞・作曲の「愛にさようなら」。この曲の聴きどころは何と言っても、トニー・ペルーソが奏でる荒々しいギター。しっとりとしたメロディ、アレンジの中、強烈なスパイスの如くギターが炸裂します。
これは有名な話ですが、ロックバンドにいたトニーはカレンから声を掛けられギターリストとしてこの曲のレコーディングに参加します。そこでトニーは最初カーペンターズのテイストに合わせて優しく綺麗に演奏をしたのですが、リチャードに「そんなギターを君に求めているんじゃない!とにかく爆発するくらい荒々しく弾いてくれ!」と要求を出し、このギターソロが出来たそう。結果感情の爆発の如く、素晴らしいギターソロが完成したのですが、当時カーペンターズファンからは不評だったようで「カーペンターズはハードロックをしようとしている!」と言われたようです。
Hurting Each Other(ハーティン・イーチ・アザー)-1971- / Carpenters(カーペンターズ)
最後はカーペンターズで超・超・超・大・大・大好きなこの曲で締めましょう。アメリカではビルボードチャート2位まで上がるヒット曲なのですが、日本ではいまいち他の曲に比べ知名度がやや低めのこの曲。作詞作曲はピーター・アデル&ゲイリー・ゲルドという60年代を中心に色々とヒット曲を出した作曲コンビ。有名どころではアメリカンポップスの名曲としても知られるブライアン・ハイランドの「Sealed with a Kiss(涙のくちづけ)」を作ったのもこのコンビ。
ブライアン・ハイランドの「Sealed with a Kiss(涙のくちづけ)」はこちら↑こちらは日本で超有名です。マイナーメロディで哀愁が漂っている感じが当時の日本で受けたのかもしれませんね。
話は「Hurting Each Other(ハーティン・イーチ・アザー)」に戻りますが、実はこの曲カバー曲なんです。原曲は1965年にジミー・クラントンが発表されています。(ジミー・クラントンと言えば「ヴィーナス・イン・ブルー・ジーンズ」というアメリカンポップスの名曲があります。)
ジミー・クラントンバージョンはこちら↑
当時、ライチャーズ・ブラザーズの「ふられた気持ち」など大作系の壮大な曲が人気を博していたので、この曲もそういったテイストで編曲されたのかもしれません。とはいえこのバージョンはあまりヒットしなかったようです。
ちなみにカーペンターズがお手本にしたのはこちらのルビー&ザ・ロマンティックスバージョン↑
「ウィ・ゴ~・オン~!・・・」からのアレンジは完全にカーペンターズバージョンに近いですね。こうやって聴くと、ミュージシャンたちは何とかしてこの曲の良さを引き出そうと切磋琢磨していることを感じます。それだけこの曲のポテンシャルを感じていたのかもしれませんね。
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いかがだったでしょうか。今回は「マイ・フェーバリット・カーペンターズ」として私のお気に入りのカーペンターズの曲を聴きながらゆるりと音楽noteを楽しんでまいりました。改めてカーペンターズの曲を聴きながらnoteを綴っていると、カーペンターズの曲のクオリティの高さに驚かされます。
どの曲も丁寧に細部までこだわって作られており、とにかく名曲揃い。今回5曲チョイスしたのですが、正直に言うと5曲に絞るのとっても難しかったです。多分曲数の縛りをなくしたら後何十曲以上も好きな曲としてあげたくなると思います。
カーペンターズの魅力はもちろんリチャードのソングライティングもあるのですが、とにかくアレンジが凄い。特にコーラスワークとストリングスアレンジが最強です。とにかく難しいことしながらもいとも簡単にポップに仕上げています。
カーペンターズと言えばCMやラジオから流れることも多く、少し洋楽入門グループ的な感じに見られがちですが、実はめちゃくちゃ職人肌で、凄いアーティストです。とはいえ職人肌であるからいいわけではなく、難しいことを私たちリスナーに耳馴染みやすく聴かせてくれるところに魅力があるような気がします。ビートルズなんかもそうですよね。
私が中高生の頃、ドラマやCMでカーペンターズの曲が使われ、ちょっとしたカーペンターズリバイバルがありました。その時のように、また時代が一周、いや二周して若い世代にもカーペンターズの歌声が心に響くといいなぁ。
甘めのポップスグループにみえて、カレンの素晴らしいボーカルが光るバラード曲からアップテンポで軽快な曲、コーラスワークの素晴らしいソフトロックからアメリカンなカントリーまで出来ちゃう実は実力派のスーパーグループ。あなたのカーペンターズのお気に入りの曲はなんですか。秋の夜長、優しくも美しく、時に寄り添ってくれるような温かみのあるカーペンターズの歌声を酔いしれてみてはいかがでしょうか。