何重にも誤魔化していた話
自分の本心に気づかないようにしていませんか?
例えば本当はピンクの服を着たい。でも自分にはピンクが似合わないと思って、それを避ける。
本当はスカートがはきたいのに、スカートは似合わないと思っていて、いつもパンツをはいている。
自分のイメージに合わないと思っているのか、他人に笑われると思うのか、人それぞれ理由があるのでしょうが、無難なもの、周りに受け入れてもらえそうなものを選んではいませんか?
もちろんTPOはありますが、普段自分が身につけるものまで、他人の基準に合わせなくても良いのです。
何もかも周りに合わせていくうちに、本当に欲しいものを無意識に避けるようになり、考えもしなくなる。そうすると自分が何を望んでいるのかわからなくなってきます。
それでもいいじゃん
と思う人もいるかもしれませんが、周りに合わせて生きていくことほど苦しいことはありません。
世間に合わせて物を買う、意見を言う、流行に乗る。
一見周りに適応できているように見えますが、ただ自分をなくしているだけの状態です。
周りに合わせた方が楽だし、彼らに合わせないと不安なのではありませんか?彼らが望んでいるであろう自分になろうとしていませんか?
皆と同じようなことをして、仲間であろうとする。そこから外れたら、孤立してしまうから、そのくらいなら、適当に皆に合わせて気楽に生きていたい。そんな風に考えたことはないでしょうか?
わたしの話
わたしは子供の頃、リカちゃん人形やバービーなどが本当は欲しかった。
でも自分には似合わないと思って「買って」とは言えなかった。
自分なんかには似合わない。
もっと可愛くて女の子らしい子にしか似合わないと思っていて、自分が持っていたら笑われると思っていました。
だから他のおもちゃで我慢していましたが、いつも目で追ってしまうのは可愛い人形です。ぬいぐるみなども欲しかったのですが、同じ理由で諦めていました。
そして大人になって同じようなことに気がつきました。
わたしはアクセサリーを買うことが出来ませんでした。
それも子供の頃と同じ理由です。「女性らしい」と思うことを避けていました。
わたしは大きな手に強いコンプレックスを持っていました。それが目立つようなことをしたくないので、指輪などは当然見ようともせずに避けていました。
でも欲しいという欲求は常にありました。でも欲しいものをずっと避けている状態が苦しくて、ある時真正面から向き合ってみようと思いました。
そしてわたしがとった行動は「自分で作る」です。
まず始めたのは、取り掛かりやすいブレスレットづくりでした。
その頃はまだ引きこもっていたので、アクセサリーを作ってついでに売ればお金を得られるし、一石二鳥などと考えていました。実際に某サイトにも出していました。
下の画像がその時の物です。2015年の夏ごろ。
もともと何か作るのは好きで、キラキラしたビーズやスワロなんかを扱うのは綺麗だし、作っていて楽しかったです(こういったパーツを買う事には抵抗がさほどありませんでした)。
自分では満足できるものがいくつかできましたが、しばらくすると何かが違うことに気がつきました。
たしかに作るのは楽しかったし、それを身につけてみるのも良かったのですが、なにかがひっかかりました。
そしてわたしは作るのを止めました。
なぜ続かなかったのか。
作るのが好きで、キラキラしたものも好きで、完成品を実際に身につけてみて嬉しかったにもかかわらず、わたしは途中でやめてしまったのは何故なのでしょうか?
それは、わたしの本当の気持ちが他にもあったからです。
わたしは確かにそれらが好きでしたが、本当はわざわざ作るのが面倒だったのです。そこまでしなくても売っているものを買えば満足できたんです。
自分で作るよりも精度がよくて、見栄えもいいものが、いっぱい売っているのを知っています。
でも私は、自分の手を見られるのが嫌だとか、似合わないと思われたら嫌だという理由で、人目を避けて、こっそり自分で作って、自分を満足させようとしました。この姑息な行為が、自分を苦しめていたのです。
自分に向き合ってみようと思って始めたことでしたが、まだ自分を誤魔化そうとしていました。
もっと言えば、わたしはその誤魔化そうとしていたことにも、どこかで気がついていました。でも見て見ぬ振りをし、アクセサリーを作る方向へ突き進んだのです。
わたしは、傷つくのが怖かったのです。
わたしみたいに自分を誤魔化すと、わけがわからなくなります。
今思えば、わざわざ遠回りして、自分を満足させるような真似をしなくてはならなかった自分が、不憫です。
このブログを読んでくれたあなたは、そんなことのないように生きてほしいと思います。
好きなこと、やりたいことがあると思いますが、続かないと思ったことはありませんか?
もしそうなら自分の本心を見つめてみてください。
怖いと思って避けていること、傷つきたくないと思っていることはありませんか?
その後
その後わたしは自分でネックレスを買ってみました。
買ってみると、気にしていたのは自分だけだということが経験できました。
やってみると案外大したことないものです。
因みに20代の頃にピアスの穴をあけて、ピアスをしていたこともあります。でもわたしの中で「それとこれとは違う話」で、そこは抵抗なく出来ました(笑)