腰が痛い柔術家に届け!トップ編
気がつけば44歳。
黄昏流星群が楽しく読める年齢になってきました。
どーも山口です。
私が所属する道場にも慢性的な腰痛に悩まれている方がチラホラいます。
ちなみに私は医師や医療従事者ではないので、トレーナー目線で腰痛を紐解いていきたいと思います。
今回は柔術における慢性腰痛パターンをトップとボトムに分けてお伝えしていきます。
トップを選択する人の腰痛の原因として考えられるのは
1.股関節周辺の筋群が硬い
2.筋緊張が強く伸展位で固まっている
3.腹圧が適切にかからない
まずは1.股関節周辺の筋群が硬い。
すなわちケツが硬い故に股関節の可動域が少なく、代償として腰部に負担をかけてしまう。
おじさんになると肝心なところの硬度は落ちるのに、硬くなって欲しくないところは硬くなりやすいんですよね…
まぁ私の肝心なところの硬度は神々が創りたもうた奇跡の金属「オリハルコン」と言われていますがね。
お尻のストレッチはマストです。
更に言うと、筋肉+関節包にもアプローチできるストレッチが良いですね。
っとは言え股関節に関わる筋肉はケツだけではないので屈曲・伸展、内転・外転、内旋・外旋と多方向へのストレッチも行なっていきたいところです。
次に2.筋緊張が強く伸展位で固まっている。
伸展位というのは背部の筋肉の緊張が強く、反り腰で肋骨が開いている状態です。
肋骨が開いていると腹圧がかかりにくく腰部に負担が集中しやすくなります。
また、伸展位は脊椎が本来持っているショックアブソーバーの機能が低下しているので更に腰部に負担がかかってしまいます。
筋緊張が強い人は呼吸が浅い傾向にあるのでゆっくり呼吸をすることから始めたいですね。
具体的には5秒かけて口から息を吐き、5秒息を止め、5秒かけて鼻から息を吸う。
背中を丸めた姿勢(例えば土下座姿勢)で3分続けましょう。
一番最初のウォームアップとして取り入れてみてください。
次に脊椎を一個ずつ動かす様なトレーニング。
ポイントは力を抜くこと。
力むと意味がないです。
ピラティスエクササイズは凄く良いです。
まぁ、やり方次第ですが…
最後に3.腹圧が適切にかからない。
2.と連動するのですが、っと言うか全部連動しますが、肋骨が開いていることで腹圧がかかりにくく結果として腰部に負担がかかる。
少しだけ専門的な話になりますが、腹圧は横隔膜と骨盤底が平行の時に最もかかります。
横隔膜は肋骨の位置に依存するので、肋骨が開いていると骨盤底との平行が保てないので腹圧がかかりにくくなります。
また、ウェイトトレーニングで求められる腹圧はいわゆる固める力です。
腹圧を高めつつ腹筋群でギンギンに固めるイメージです。
これはこれで必要な能力ですが、競技で必要なのは反射です。
必要な時に必要な分だけ力が入る。
分かりやすくトレーニングで例えると、
固める腹圧は高重量のスクワット。
MAX挑戦なんかは典型ですね。
反射の腹圧はウォーターバッグを使ったトレーニング。
たまにお腹を固めてウォーターバッグのトレーニングやっている人を見かけますが、それだとウォーターバッグを使う意味が余りないです。
ウォーターバッグの揺れに対し、必要以上に力まず身体を動かす。
細長い平均台の上をウォーターバッグを持って歩くトレーニングなんかは凄く良いですね。
よくインナーマッスルが〜とか言う人いますよね。
もちろんインナーマッスルが適切に機能していない問題はあります。
っが!逆に(何の逆?)上記の1-3に当てはまる人はインナーマッスルが恐らく機能していないので安心してください(安心はできない)
何が言いたいかと言いますと、個々の筋肉にアプローチしても対処療法に過ぎず、根本解決に繋がらないってことです。
もちろん徒手療法も効果的ですけどね。
ただ慢性的な不定愁訴は結局日常の動作(姿勢含む)からきているので、動作自体を改善しないとアカンですよね。
ってことで腰痛トップ編はこの辺りで。
次回(多分)は腰痛ボトム編。
肌感覚ではボトムの人の方が腰痛は多い気がします。
腰椎過可動、ヒンジができない。
この辺りについてお伝えします。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
山口