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深部体温と睡眠の関係とは?睡眠の質を高める体温管理法

こんにちは!
睡眠の専門家・しょうです。

あなたは「深部体温」という言葉を聞いたことはありますか?

深部体温は、私たちの内臓などの温度のことであり、一見すると睡眠とは関係がないように思えるかもしれません。

しかし、実は睡眠の質を高めるためには、深部体温の管理は必須の知識になっています。

今回は、質の高い睡眠を取るために欠かせない深部体温と、体温管理法について詳しく解説していきます。

深部体温とは?

そもそも「深部体温」とは、脳や内臓といった私たちの体の内側の温度のことを意味します。

私たちの臓器の働きを守るため、寒いところにいても暑いところにいても、ほぼ一定の温度が保たれます。

逆に、私たちの体の表面の温度は「皮膚温」と呼び、気温や活動によって変化しやすいのが特徴です。

基本的に深部体温は、皮膚温より約1℃高く保たれており、約37℃が目安です。

脳や内臓の温度のため正確に測ることが難しくなっていますが、睡眠の質を高める上では深部体温の知識が必須となります。

なぜなら、私たちは深部体温の変化によって睡眠をとっているからです。


眠気を感じるのは深部体温が下がる時

私たちが夜、自然な眠気を感じるのは、深部体温が下がるタイミングです。

深部体温が下がり、脳や内臓の働きを休ませることにより、眠気が訪れるというメカニズムになっています。

逆に、深部体温を高めるような行動をとってしまうと、脳や内臓を休めることができず、不眠症の原因にもなってしまいます。


相対的に皮膚温が上昇

ちなみに、深部体温が下がる時には、相対的に皮膚温が上がることも知られています。

夜眠る時に、手足がなんだか温かくなるような感覚を覚えたことはないでしょうか?

小さなお子さんがいる方なら、夜寝る時に手足がポカポカ温かくなっていることがよくわかると思います。

これらは深部体温を下げるために、体が皮膚温を上げている状態です。

手足を外気に晒すことで全身をめぐる血液を冷やし、脳や内臓の温度を下げようとする働きですね。

そのため普段から冷え性で皮膚温が上がらない方の場合、深部体温を下げることが難しくなり、不眠症になりやすいと言われています。


深い睡眠によって成長ホルモンが分泌

深部体温をうまく下げることができると、睡眠の質が深くなることで、成長ホルモンの分泌が促されます。

成長ホルモンは、私たち大人にとっても重要なホルモンの一つで、肌をきれいに保ったり、心筋梗塞や糖尿病を防ぐ役割を持っています。

睡眠不足や睡眠の質の低下によって、成長ホルモンがうまく分泌されなくなってしまうと、免疫が低下して病気にもかかりやすくなるというデメリットが生まれます。


起床するタイミングで深部体温が上昇

深部体温は、就寝とともに下がり始め、起床するタイミングで上がり始めることもわかっています。

深部体温を上げることにより、脳や内臓の働きを高めて日中の活動に備えようとするメカニズムです。

その後、日中にかけて深部体温は上がり、夕方に最も高くなってから、次第に低下して行くのが1日の流れです。

この深部体温をうまくマネジメントすることにより、睡眠の質を高めることに加えて、日中もすっきりとした気分でアクティブに活動できるようになるでしょう。


睡眠の質を高めるための体温管理法

ここからは、睡眠の質を高めるための深部体温の管理方法について、詳しく解説していきましょう。

深部体温をコントロールするために重要になるのが、次の3つのポイントです。

  • 天然繊維のパジャマを選ぶ

  • 室温・湿度を適切にコントロールする

  • 日中は体温を上げる

それぞれ詳しくご紹介しますね。


天然繊維のパジャマを選ぶ

体の深部体温の調節機能を高めるためには、寝る時の服装に注意することが大切です。

具体的には、化学繊維ではなく天然繊維のパジャマを選ぶと良いでしょう。

化学繊維とは、ポリエステルやナイロンを原料とするもので、「ヒートテック」などによく使われています。

この化学繊維は、化学の力で保温・保湿効果を高められるメリットがありますが、その機能性が睡眠の質を下げる原因になってしまいます。

化学繊維によって保温効果が高まり、深部体温が下がらない状態が続けば、寝つきが悪くなるためです。

そうではなく綿(コットン)・麻(リネン)などを使った、天然繊維のパジャマを使うようにしてください。

また、冬場に靴下を履く方も多いかもしれませんが、靴下のせいで足が外気に触れず、深部体温が下がりにくくなる原因になります。

そのため睡眠の質を高めたいと考えるなら、できるだけ自然な服装で就寝するようにしましょう。


室温・湿度を適切にコントロールする

深部体温の調節がスムーズに行えるように、寝室ではエアコンをうまく活用しましょう。

厚生労働省による『健康づくりのための睡眠指針』では、睡眠に最適な気温は13~29℃とされています。

湿度は40〜60%で、布団の中が約33℃に保たれるのが理想とされています。

これらの気温・湿度を目安に、エアコンや寝具を使って快適な睡眠環境を整えましょう。


日中は体温を上げる

日中に散歩や筋トレをするなど、体温を上げるような活動をすることで、夜の寝つきを改善することができます。

日中に運動することで、夜寝る前に深部体温が下がりやすくなるほか、疲労感によって心地よい入眠にもつながります。

また、寝る1〜2時間前に入浴して、一度深部体温を高めておくのも効果的です。

就寝前にお風呂に入って深部体温を上げると、寝る頃になって深部体温が下がり始めるため、睡眠の質を高めることができます。

他にも、白湯などの温かい飲み物を飲んで深部体温を上げておくのもおすすめです。

温かいものを飲んで深部体温を上げる際には、コーヒーやお茶など、カフェインを含むものは避けるようにしてください。

寝る前に食べ物を食べると、内臓の働きを高めて消化するために深部体温が上がってしまうため、夜食はできるだけ控えるようにしましょう。


深部体温を自分で測る方法

深部体温は体の内側の温度なので、自分で測ることは難しくなっています。

睡眠の質の改善のために深部体温を調べてみたいという方は、市販の体温計を使って計測する方法があります。

やり方は簡単で、発熱した時に熱を測る時と同じように体温計を脇の下に入れて測ることにより、深部体温の目安を調べることができます。

ただし、数十秒くらいで体温を調べる体温計は、深部体温とのズレも大きくなっています。

脇の下で正確な深部体温を測るためには、10分間脇を閉じたまま「実測式」タイプの体温計で調べなければなりません。

10分間体温計を当て続けるのは現実的ではありませんので、普通の体温計で調べた温度を参考にすると良いでしょう。

日中よりも0.5℃〜1℃ほど低い数字が出ていれば、深部体温が下がり、質の高い睡眠が取れる可能性が高まります。


おわりに

深部体温は、私たちの脳や内臓の温度のことを指し、寝る時には深部体温を下げて臓器を休ませてあげることにより、質の高い睡眠が得られます。

深部体温をうまくコントロールするためには、パジャマ選びや寝室の室温の管理、そして日中の過ごし方などが重要になってくるため、本記事を参考に体温管理を始めてみてください。


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