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#85_経験していないことを教える

先日、「キャリア・パスポート」をテーマとする研究会で発表しました。「キャリア・パスポート」をテーマとして発表したことはなかったため、これまでの自分の実践をふりかえる、よい機会でした。

発表のスタートは「キャリア・パスポートのキャリア・パスポート」。自分がどんなキャリア・パスポートをつくってきたのかを、時系列に並べ、どのような変化があったのかを明らかにしていきました。

今回の発表をつくりながら、改めて考えたことがあります。

教師は「自分が経験していないことを教える」という、極めて困難な課題とともにある存在である。

キャリア・パスポートが導入される。このタイミングで「あ、私はキャリア・パスポートをつくったことがある」という経験をもっている教師はいません。みんな、「なんじゃ、そりゃ?」となります。

文部科学省から出される資料等に目を通しながら、「まあ、だいたい、わかったかな」「こんな感じかな」「また仕事が増えるな……」と思います。

で、ここからです。

子どもたちに言います。

「キャリア・パスポートが始まるよ。こんなふうにやるんだよ。そして、これはこんな意味で大切なんだよ。」

やったこともないけど、意味があるのだと伝えなければなりません。

でも、できるなら、「自分でもやったことがあって、自分はこんな意味があるなあと感じたんだよね。やってみない?」と言えるようにしたい。そっちの方が、子どもたちにとって説得力があるし、納得感も得られやすいはずなのです。

私は「情報カード」を使って、ポートフォリオをしています。

毎日、欠かさずやっているわけではありませんが、もう、かれこれ、3年くらい続けています。

ポートフォリオしていくことのよさを感じています。
だから、私なりに、「けっこう、いいよ」「やってみる価値はあるかもよ」と言えます。子どもたちが実際にやってみるのなら、自分の経験を伝えることもできそうです。

やったこともないけど、意味があるのだと伝えなければなりません。

だけど、自分の仕事をちょっとだけ工夫してみて、こう言えるようにしたいものです。

私もやったことあるんだけどさ、けっこう、いいよ!

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