個人的名盤ランキング邦楽編

洋楽とまとめるのは個人的には納得がいかないですが、

邦楽というくくりは意外としっくりきています。

ロック、ブルースなど色んなジャンルはあれど、日本語が使われていることによってそれぞれ独特な響き方をする気がします。

そして日本人のルーツである民謡のエッセンスが無意識に入っている気がします。

どれもこれもおそらく僕が日本人だからでしょうね。
なので僕から見ると邦楽って世界の様々な音楽がローカライズされているカオスかつコスモスなジャンルに感じるので、非常に味わい深くて好きです。


こんな感じで、ちゃんと邦楽というものに触れたのは大学生になってからです。

まだまだ知ってから日は浅いですが、
そんな僕の邦楽名盤ランキングを書いてみようと思います。

【第5位】
LUCKY OLD SUN/ラッキーオールドサン

ナチュラルなサウンドと歌詞、
心地よく響きながらも、たまにハッとするような言葉選びをしてくるところがとても良い。

坂の多い町、一体どこのことを指しているのかわかりません。
そして退屈という言葉には、色んな感情が乗せられることに気付かされますね。

今は坂の多い町に住んでいます。
社会人という枠組みに入っている今の状況も言うなれば退屈なのでしょう。


【第4位】
WHALE LIVING/Homecomings

一曲目で、鯨の住み家について優しく歌われます。
おそらく人間からは鯨の姿は見えないんでしょうが、鯨はどこかで人間の存在を認識している気がします。

アルバムを通して、手紙、返事といった言葉が繰り返し使われます。

そして最後、Whale Livingで再び鯨の住み家について歌われます。

このアルバムにとって鯨とはどんな存在なのでしょうか、あまり歌詞について考えない僕はずっと悩んでいます。

しかしとにかく、人知れない場所から人間の営みを見守ってる鯨の姿を思い浮かべて聴いていると、その優しさによくウルウル来てしまいます。

やはりコンセプトアルバム好きだなぁ。


【第3位】
燦々/カネコアヤノ

彼女は紛れもなく現代のロックンロールスターだと思います。

なんとなく聴いていたこのアルバムも、
ライブを観に行って衝撃を受けました。

ウェストコーストを連想させる
クラシックなバンドサウンドで
再解釈される曲たち。

かみつきたい、布と皮膚、セゾン、
頭を使わずただ単にかっこいいと思ったのは久しぶりです。

ライブのサウンドを頭に残しながら
改めて聴き返すと、なるほど、
カネコアヤノが言いたかったことはコレだったのかと、ようやく咀嚼できるようになった次第です。

このアルバムではないですが、
祝日のライブバージョンには度肝を抜かれました。

邦楽史に残る名盤になるんだろうなぁ。

【第2位】
HOSONO HOUSE/細野晴臣

去年の夏、ずっと聴いてました。

なぜ聴いているのか、なぜ好きなのかは
正直よくわかりません。

僕は一寸という曲、なぜか、
「やっと巡り会えた」と思ってしまったんですよね。

他のアルバムほど、音楽的、メッセージ性などに深く考察できるわけではないですが、

今までの人生の中で特に大切な去年の生活が
じんわりと思い出せるアルバムです。


【第1位】
股旅/奥田民生

僕の人生の指針です。

ど直球のロックンロールで描かれる
旅の模様はさながらロードムービー。

旅とは旅行でしょうか、人生でしょうか、
それともその二つは似たようなもんだと言いたいんでしょうか。

海猫という曲では、それまでとはうってかわって少しだけ立ち止まっている様子が描かれます。
去年尾道の港で聴いて、なるほどなぁと思いました。
今でも少し立ち止まりたい時は聴きます。

ど直球ゆえのわかりやすいロマン、
余裕のあるユーモア、
カッコつけたい時は正直に、しかしそれをするのはここぞというときのみ。

最後、イージューライダー'97では
全てを締め括ってくれます。

人生、まだまだはじまったばかり。
何が起こるのか、自分がどうなるのか。
常におもしろおかしく、たまにカッコつけて、

最後は「悪くなかったな」と思えるように頑張っていこうと思います。


________

これを書くにあたってまた聴き返したりしていましたが、やっぱり良いな、と再確認する時間が幸せでした。

サブスクも普及してきて、
一曲だけダウンロードしたりできる時代ですが、

あえてアルバム単位で聴くことで
記憶や思い出と結びつく大切なカタログになっていくなぁと感じました。

まだまだ長い人生、これからもどんどん
新しい名盤たちを探して行こうと思います。

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