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女性の「かわいい」がわからない

女性が言うかわいいがわからない。




本題に行く前に少し経緯について書きます。




勤めてる会社で先日、有馬温泉への社員旅行が催されたため行ってきた。

名湯を味わうためには温泉ももちろんいいが、如何に夜を徹するかにかかっている。

部活が盛んな弊社は、ボードゲーム大会、卓球、サッカー観戦、麻雀(アプリ)大会などの様々なイベントが夜な夜な行われた。

その中の一つ、ラウンジを貸し切ったカラオケ大会における、僕の部下が発した一言にこのnoteは端を発している。


「⚫︎⚫︎さん(執行役員)」、かわいい!

カラオケ大会では、社長も含めあらゆる部課長陣、役員が揃い踏みだった。

だが不思議なほど接待感は無く、歌を聞く人もいれば酒に興じて話し込む人もたくさんいて、スペースも広いためか意外と思い思いにみんな過ごしていた。

僕も特に歌う気にはならなかったので、おしゃべり組に混ざっていたが、話していた同じ部署の女性社員2人が、営業部の部長(執行役員)が歌っている様子を見て盛り上がっていた。

「Tさん、かわいい!」



T部長は、その恐るべき能力で入社8年で執行役員にまで登り詰めた超やり手。

我々営業部社員はもちろん、他部署や社長からの信頼も厚く、日頃は優しいながらも鋭く厳しい仕事の姿勢に、尊敬もありつつ畏怖すべき存在だった。

そんなT部長に、「かわいい」、だと?



確かに普段とは違って楽しそうな様子に、僕も新鮮さは感じていたが、どこがどうかわいいのかわからなかった。


認識している限り、「かわいい」とは、愛玩動物だったり、端正な顔立ちだったり、服や小物に向けて使う言葉だと思っている。

だが彼女たちがその言葉を向けているのは、あろうことか会社の役員。歌を歌っているだけなのに、だ。

気になりすぎた僕は、バカのふりをして聞いてみた。
「かわいいってどういうこと??」



すると返ってきた答えは、「うーん…」という反応だった。

そんなこと聞かれても…みたいな感じだったので、僕はよりわからなくなった。じゃあさっき言ってた「かわいい」って、一体なんなの?????

この発言者すら言語化できない感情に、最もポピュラーな形容詞の一つであろう「かわいい」が使われていることに対して、僕の知的好奇心は数年ぶりの高ぶりを見せた。


また聞いてみた

有馬温泉からも帰ってきて、普通の1週間が始まった。

毎週、業務のことを相談するための面談の時間を週に30分程度取っており、その週は件の女性社員2人と開催することになっていたので、雑談の中でまた同じ質問を投げかけてみた。

すると、どうやら「普段とのギャップ」が割と大きな理由になっているとのことだった。

普段は真面目だったり優秀だったりする人が、カラオケでカジュアルな姿を見せていたため、そのギャップが「かわいい」に至っているのだと。

仕事中は結論を急ぎがちになる僕は、「じゃあ普段とのギャップがあるとかわいいのか!」と不用意に言ってしまうと、またうーん…という顔になって、それは違うかもと言われてしまった。

どうやら必要条件ではあるが充分ではないらしい。
となると、いよいよ僕が知っているシンプルな「かわいい」とは違って、かなり色々なニュアンスが詰まっている言葉なのかもしれない。

ただ、その女性社員は付け加えた。
「でも、最上級の褒め言葉であることは間違い無いです!」と。

ほほう、またわからなくなってきた。

先に挙げたような、端正な顔立ちの人、特に女性に向けてであれば褒め言葉にはなるだろうが、自分より一回りも年上、格上の男性に向けた褒め言葉が「かわいい」とはこれ如何に。

そして「忠鉢さんはいつもかわいいので安心してください!」とのこと。ぶっ飛ばすぞ。


分類してみた

ここまでの話から、「かわいい」にはいくつか種類がありそうだなと思った。

そう思って考えてみると、思ったよりも多義語であることが判明した。過不足あるかもしれないが以下に現段階の分類<案>をまとまてみた。

分類案

  • 愛護型(赤ちゃんや愛玩動物に使う)

  • いいね!型(単にナイス👍という意味で使う)

  • ステータス型(女性的な魅力に対して使う)

  • 【今回の「かわいい」】(女性→男性に使う?)

愛護型は記載の通り、愛らしい存在に対して使われる。これは男女問わず持っている感覚に思われるので、最もポピュラーな気はする。

いいね!型は女性間のコミュニケーションでよく見られる。服や小物を見てかわいいと言うが、それはcuteやbeautifulのような意味というよりは、「ナイスだね!」みたいな感じな気がする。SNSのいいね!に似てる感じ。

ステータス型は女性的な魅力を描写する際に使われる。
男性→女性の場合はシンプルに好意を伝えたりする文脈が多い気がする。
女性→女性の場合は、単純な褒め言葉の他に、嫉妬や敵対心みたいなユースケースも見られるかもしれない。

そうなると、今回「かわいい」は、女性→男性に向けられることでのみ使われそうな気がしてきた。
かつ、ステータス型のような性的な魅力を形容しているとは思えない。

ここまでは至ったものの、確実な定義がわからない。
もしかすると発言者にとってもわかっていないのかもしれない。
だがそうなると、2人の間で共通認識が取れているのが意味不明だ。


助けてください

久々に湧き上がった知的好奇心は、思いもよらない難題であったことが判明して以降、しゅんとしてしまって全く頼りにならない。

このテーマについて、意見があれば聞かせて欲しい。

そしてこれを読んでいる女性で、この「かわいい」を言語化できそうだったり、定義付けのアイデアがあれば、自身の感覚をもとにぜひ教えて欲しい。



助けてくれ。

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