【#13 新企画🍹 Good Urban Cocktail（都市カクテル）始めます。】

2020年7月1日 13:03

◉Good Urban Cocktail

7月から、新企画を始めていきます。「good urban cocktail （都市カクテル）〜あなたの街、故郷、思い出の都市の味、教えてください。〜」と称し、大人の楽しみである「お酒」という少し愉快な切り口から、それぞれの人の主観的で知覚的な街の姿を浮き彫りにし、美味しく堪能しようという企画です。

フレーバーや色、口当たりやデコレーションなど、無限大に種類のあるカクテル。あなたの街をテーマに、何でもオリジナルで作って良いと言われたら、どんな新しいレシピが生まれるでしょうか。

この企画では、毎回それぞれの人にとっての思い出の場所のカクテルを作ってその「レシピ」と「物語」を紹介していきます。

今回の都市は「渋谷」🌃 🍹

◉カクテルの名前と都市

「mahi-mahi」/ 渋谷

「イライラ渋谷カクテル」/ 渋谷

◉カクテルを作った人

「mahi-mahi」
石川由佳子（アーバン・プロジェクト・ディレクター） na-tokyo.com
「イライラ渋谷カクテル」
b杉田真理子（編集者） travelingcircusofurbanism.com

◉カクテルのレシピ

「mahi-mahi」のレシピ
- ジン
：すっきりと爽やかな味わいのベース

- カルピスソーダ
：人工的な甘さが中毒になるのが渋谷っぽい

- ローズマリーシロップ
：「若返りのハーブ」とも言われるローズマリー。渋谷はいつ来ても刺激があり感覚が麻痺する、そんな若々しいエネルギーがまだあるのでこれをアクセントに

- チャコールパウダー
：渋谷の濁りを表現するためのグレーを出すための素材。実は腸内環境を整えデトックス効果もある。

- ハイビスカスの造花
：濁っててちょっと近づきがたい雰囲気もありながら、やっぱりどこか輝くものに惹かれてします。そんな渋谷感を演出。最後に是非飾り付けてほしい。

「イライラ渋谷カクテル」のレシピ
- プラスチックのカップ
：渋谷のチープな雰囲気を演出

- ストロングゼロ
：ベースをストロングゼロとすることで、チープでクレイジーな雰囲気を演出

- ミックスゼリー
：100円のミックスゼリーをぐちゃぐちゃにして入れる。渋谷の多様性やぐちゃぐちゃ感を演出

- ハイビスカスシロップ
：カクテルを人工的なショッキングピンクに

- ミント
：ちょっとした飾り付けに

◉カクテルの物語

「mahi-mahi」by yukako

渋谷は高校が近かったのもあり、通学路でありまた大人になってから働く場所として通う場所になり、またひょんなことから渋谷の都市づくりをやるようにまでなった、そんな様々な記憶がある場所です。今も近くに住んでる。好きなんだけど嫌いなところも。日常であり非日常な場所。でも過ごした時間も長くなんだかんだ安心するまち。

そんな渋谷のカクテルを作ろうと思った時にまず最初に「グレー」という色が思い浮かびました。コンクリートジャングルというイメージもあるのかもしれないのですが、個人的にはたくさんの情報や人の個性が集積してて入り混じっている、そしてその交差は出会うんだけど綺麗には混じり合わなくてぐちゃっとしてまた進化していく。そんなイメージがあったので「グレー」だなと。

「イライラ渋谷カクテル」by mariko

私にとって渋谷は、仕事の帰りに家まで帰るのに、中心部を通る必要がありイライラしていた記憶は印象的。住んでいた当時は工事がとても多かったのもあるのかもしれません。汚い部分を隠してつるりとさせちゃう感じが表層的で、おいしくないのに見た目は魅力的なピンクのシュワシュワカクテルみたい。きっと材料費は安いのに値段は高い、無駄に背伸びしちゃってる感じもまたどうもこの街の面白さに感じる。面白いのはイライラ度は中心の駅から遠ざかるほど薄まっていくということで、中心部ではない渋谷は実は良いところも多い。なんだかんだホームのひとつ。