18きっぷ2022夏〜上州の刀と直江兼続の兜〜
夏です!
18きっぷを使って群馬県倉賀野駅に到着!
バカ暑い!40度近い気温です!
バスに揺られること10数分
今日の目的地に到着です。
どうしても行きたかった群馬県立歴史博物館の特別展「戦国上州の刀剣と甲冑」後期展示にやってきました!
やっぱり戦国武将大好き小学生だった人間は皆、直江兼続の兜は1度は憧れるでしょう。
正直今年の夏休み忙しすぎてこんなことしている暇はマジで無いんですが、なんとか休みを捻出し、友人に18きっぷを借りてここまで来ました。
いや〜〜展示〜〜〜〜〜〜〜メチャクチャメチャクチャメチャクチャ良かった〜〜〜!!!
【展示構成】
第一章:上州の郷土刀の系譜
第二章︰上州甲冑師の世界
第三章︰さまざまな刀剣・甲冑の姿
の3部構成でございます。
上州の郷土刀の系譜
16世紀の1世紀を戦国時代であるとすると、上野国は前半の天文21年(1552)までは関東管領で上野国守護だった山内上杉家が統治者でした。
後半は上杉、武田、北条らが勢力を伸ばしたり滝川一益が入部したりという様子。
このような動向や、山内上杉家が鎌倉で政務を行っていたこともあるのか、上野国の刀剣は相州伝の影響を受けているように見られるそうです。
ということでまず最初の展示では相州伝のレジェンドたちを見て、それから上州の郷土刀を確認していくという流れになっていました。
相州伝レジェンドたちはもうホントどれもよかったのですが、
・木下政宗(名物)
・桜華貞宗
・琳雅の大志津
あたりがやっぱり号があるだけあって素人目からみてもホエ~美しい~となりました。(ほかにもいっぱい!)
個人的には琳雅の大志津が好きでした。刃文に変化があって地金とのコントラストがはっきりあってきれい!
それぞれの刀の拵えもあったのですが、桜華貞宗の拵えがほんとにもう頭を抱えるくらいかわいかった……全世界に見てほしいんだけど個人蔵だからかネットに出てこない……(ちゃんと探せばあるかな?さがしてみてください)
本体には蒔絵で桜の花パターンが散りばめられていて、柄は萌黄、紐は萌黄色と茶色の混合……カワヨ……
上州の刀剣たちは、相州伝の「カッコいいけど雅だ……美し…………」というようなものとは少し異なり、「強そう…………こわ…………」というイメージ(個人の感想)
彫物とかもあんまり無いし無駄を削ぎ落としました!はい!戦えます!みたいな感じです。綺麗と表現するには無骨すぎるかな…
ほんとうに当時の需要に応じて戦うために作られたんだ………と感じました。
あと槍もいっぱい!
上州住の刀鍛冶が作ったものは刀同様「怖…」という感じ(褒めてる)
面白かったのは関鍛冶の兼定が作った十文字槍があったことですね。
銘をみると、上野国の武将が兼定に注文したことがわかります。岐阜と群馬ではずいぶん距離がありますがわざわざ注文するという繋がりがあることにびっくりですね。
兼定は全国注文を承っていたんですね。
この十文字槍はマジで「触れれば切れるぞ!」という感じ。表面がやけに光っていて見てるだけでやべー槍…というのがわかるような気がします。
あとはそれぞれの刀の拵えたち!
桜華貞宗のものも含め皆とっても美しい!(ネズミがモチーフになっている笄と柄がかわいかったですね)
日本刀はいうなれば人殺しの道具で、刀身本体は彫刻などあるものはあれどムダを削ぎ落とした大変シンプルなものですが、それを包み持ち運ぶものは優美な装飾を施そうというのはなんとも不思議な感じがします。外と中身のギャップに驚くというか…
たぶんそのような拵えを持つのは一部の上級武士だけですが、彼らの武器に対する姿勢というか誇りというかそういうものが見えるように思えてたのしいですね。
2. 上州甲冑師の世界
やべ〜くらいたのしいですねここ。
やべ〜〜〜〜〜ですわよ。何これ?
もう展示室に兜がズラ〜〜〜!!!!!!
中心に直江兼続の兜ドン!!!!!!
中世のこの群馬県周辺の上野国はなぜか甲冑師たちが全国最高規模で集まっていた場所らしいです。
上野国を中心に活動してた甲冑師は上州甲冑師と呼ばれており、彼らが登場する永禄年間(16世紀の真ん中くらいでしょうか)以前は、「明珍」姓の甲冑師の兜が確認できるそうです。明珍のものは堅牢で重いのが特徴です。その後に軽量な上州甲冑師作の兜が登場します。
明珍たちが家系図にムリクリ上州甲冑師たちを組み込む等つながりが推測されるらしいですが、作風はどんな繋がりなんでしょうね?
重い兜を作ってた集団と軽い兜を作る集団にどうつながりが…………
明珍兜に出迎えられ、いよいよ上州甲冑師の兜の世界へ。
以前江戸博の特別展で、江戸時代、儀礼用に作られた甲冑を一堂に見たことがありますが、とても華やかなもので具足の色も兜の前立ても豪華絢爛。またディスプレイ用に大きく作られているものもありました。
しかし上州の兜……
本当に無駄がなく質素。ほとんどが重厚な鉄兜です。刀と同じく実戦に全振りしている印象。
マジで戦にこれを被っていたのか…とわからせられる感じ。
自然と背筋が伸びてしまいます。
そのような無骨なものでもなぜか「美しい」と感じてしまうのは、兜の形のバランスの良さでしょうか。
展示の解説にもありましたが、ここにある兜たちは、短冊状の細長い鉄の板を半球になるように鋲(びょう)でとめていきます。(まだ無垢だったあの頃、進研ゼミの付録で作った地球儀と同じ原理ですね)
兜の名前に「六十二間」「三十二間」など数字が入っていますがこあれは鉄板の枚数です。
このときの杭が星兜のつぶつぶの星になるんですね。鋲がなく鉄板を矧ぎ合わせた筋があるものは筋兜となります。(図録によると上州甲冑師の作は星兜が特徴だそうです。展示室も「小星兜」がいっぱいでした)
頭の形に合うように鉄板が均等に並び整形されている帽子部分、同じ幅の鉄板が360度完璧につなぎ合わせられている、絶対に分解しないように均等に大量にびっしり打ち込まれた鋲…
どこまでも均整がとれている…このことに対して美しさを感じるように気が個人的にはします。
兵士の頭、もとい命を守るもので、絶対に「守れない」は許されない兜です。
「緊張感の美」とはこういうことなのでしょうか?
直江兼続所要といわれているあの「愛」の兜、鉄錆地塗六十二間筋兜も、一見奇抜な前立がついていますが、よくよく見ると結構シンプル。
威厳はあるんだけど派手ではない、絶妙なバランスの雰囲気を持っています。
帽子部分はキュッと引き締まった半円でとても綺麗なバランスです。
(ほかの兜と比べて頭小さいように感じたんですけど気のせいですかね?直江兼続は小顔……………………………………………………………………………………………………………………!?!?!?!?!?)
「愛」は愛染明王や愛宕権現を表すといわれていますが、仏様や護符を掲げるのではなく、あえてバカデカ頭文字をレタリングして頭に乗せちゃうセンスがなんというか最高ですね…
おもしろかったのはこれには首周りを守る𩊱(しころ)が二重についているところですね。はじめてみたかもしれない。
上杉家の当主や有力武将によくみられるそうです。へ~~~~~!!!!!
あと今回初めて知ったのですがカブトの前立て(直江さんのだと「愛」と瑞雲の部分)って取り外せるんですね!
展示されてた兜の多くに、前立てをはめる金具(祓立台)があり、簡単な構造のようにみえたので楽に取り外しできるのではないでしょうか。
わたしが戦国武将だったら気分で変えていきたいナ🎶🎶
あと何点か「鉄錆地」の兜があったのですが、これは漆を錆地風にそぎ落としているものだそうで、錆の雰囲気を作り出しているの当時の人はなんだか素敵な感覚があるというかセンスありますね~~惚れ惚れします
3.さまざまな刀剣・甲冑の姿
ここは古文書や絵画史料から、戦国時代当時の刀剣や刀工の様子をうかがう試みをしているというめずらしい展示です。おもしろい!
びっくりしたのが岡澤文書ですが、刀鍛冶家に伝来した史料なんて存在しているんですね…………関東には今回紹介されていた岡澤文書やほかには福本文書があるそうです。大名や領主から特権を受けたり神仏との関連があったりなどわかるそう…………おもしろすぎる……………………おもしろすぎるぞ…………………図録の論考に詳しく載っていました。これから詳しくよみます。引用文献もおもしろそうです。
領主が刀鍛冶に名字をあたえたり、贈答で刀をやり取りしたり、刀工が祈願につかった呪符などさまざまです。
加藤清正が刀鍛冶の良し悪しをメチャクチャ気にしているのがわかる書状とかおもしろかったです。刀鍛冶の見る目が無い代官をクビにするように命じたりなんかも。ほへ~~~~~~~~~
おもろすぎあるのですがあんまり内容を詳しく書くとまだ会期中ですしネタバレにしかならないのでこのへんにしておきます。
これすごいよかったです。
学生でも分かりやすいように展示の基本知識や詳しい解説が書いてある〜持ち帰れるようになっているの嬉しいですね。
だいたい2時間半くらい見たでしょうか。(そんなに大規模なものでもないのになんでトーハクの特別展レベルに時間かかってるんだ……おもしれ~からだよ)
特別展を見終え、常設展示をさらーっとまわりました。
国宝室あるのすごいですね!はにわがいっぱい。はにわってこんなにでかいんだ…
出土資料3000点以上がまとめて国宝指定されたらしいですね。すご!
展示室のスタッフさんに公式アプリがあるのを教えてもらいとりあえず入れてみました。
資料の横にあるQRコードを読み込むと、例えば人型のはにわだったらどういう状況の人をモチーフにしたものなのかAR画像で見れるというような感じ。
解説もみれました。一般向けに簡単な言葉で書かれているものと、専門的に書かれているものの両方見ることが出来るのはとても良いなと思いました。
国宝室を出ると古代〜近現代の群馬を辿れる展示構成。群馬なかなか濃いですね〜
デジタル展示室なる物もあり、さっきのアプリやおおきなディスプレイを使い立体的にはにわたちを観察することが出来ました。今年の春くらいに導入したシステムらしいです。
帰りにミュージアムショップで特別展図録を購入!
分厚すぎフルカラー……………………………え?なんで1200円なんですか?
もっとお金とってください………………………………
展示室のキャプションの3倍くらい詳しい解説が資料全点分載っておる…
論考もいっぱい……………なんじゃこりゃ…もっとお金をとってください…………………………………………
家宝にさせていただきます……………………
今回の目的は達成しましたがせっかく18きっぷがあるので寄り道していきます。
博物館がある群馬の森を出てまたコミュニティバスへ。高崎駅に向かいます〜!
バス30分くらい乗っていたかな?
地方のバスって狭い道でもガンガン飛ばしますよね。凄まじかった…
どうやらこのあたりは焼きまんじゅうというのが有名らしく、食べてみようということで炎天下ですが駅から徒歩15分ほどの有名店へ〜
ハイ、駅へ戻ります〜!
駅前で我慢できずに買ったスタバのフラペチーノがありえないくらい美味かった…
駅前の商業施設に高崎名物のグルメを扱うお店があったのでそこで焼きまんじゅうを頂きました。
あまじょっぱいタレがかかっていておいしい!なんかフワフワのパンみたいで中身は何も入っていなかったです。
それでは再び移動していきます。
両毛線に乗り、乗り換えで1度前橋駅に降りました。
乗り継ぎに30分ほどあったため何か見れるかな〜と思いましたが、駅前なにもない…
マップをみると少し移動した場所に前橋城など観光スポットや各省庁があるみたいです。
なぜこんな場所に駅を作ったんだ…?
お土産屋さんをプラプラして再び電車に!
ハイ!!ハイ!!!!!!!
足利です!足利ですよ皆さん!!!!!
マイフェイバリットシティASHIKAGAでございます。
も〜今年の3月に訪れた足利市美術館の特別展「足利長尾の武と美」展に感銘をうけたわたくし、足利に再び戻って参りました。
過去記事にその時の足利観光の様子を載せているので良かったら見てみてください〜!
特別展の様子はこちらでございます↓
17時半くらいだったので開いてなかった〜
文化財ゴロゴロ寺、または足利氏舘跡の鑁阿寺でございます。
夏の鑁阿寺も風情があっていいですね〜
北門は解体工事をおこなっているらしく、何も無かった…衝撃…
こういう工事ってどこでやっているのだろうか…
最後に織姫神社へ!
階段マジでしんどかった…足プルップル
でも渡良瀬川と夕日をまとめて望めました!ヤタ✌️
今回行った場所の細かいレポはこちらなどにまとまっております~ぜひ!
また足利行きたいな〜(何回行くの?)
駅に戻り帰路に着きます!
栃木〜栗橋間だけ東武日光線に課金して、栗橋から宇都宮線で東京方面に向かいました。
一日でいっぱい満喫できました。よかった!
いつか上杉神社のほうまで行きたいな〜大河ドラマ天地人も全部見たいな〜ワハハ
頑張って生きるぞ〜〜
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