ブログ小説「彼女の突然の死」その21
少し早かったので
真ん中の
中程の席に座りました。
既に座っているカップルが
ポップコーンを
ふたりで
すこしずつ
食べていました。
映画館の中は
暖かいので
由美子は
上の
セーターを
脱ごうかと
思ったのですが
中が
試験日と
同じ服装なので
どうしようかと
悩みました。
でも
だいぶ前のことなので
覚えていないだろうと
思って
上着を脱ぎました。
上羽を見たら
じっと見ていて
目と目が合ってしまいました。
上羽:
良い服ですね
勝負服ですよね
(何をおっしゃる
うさぎさん)
由美子:
勝負服って
上羽:
勝負服というのは
大事な時に着る服ですよね
試験日にも
着ていたでしょう
やっぱり勝負服
(えー
そんな風に
理解するんだ
上羽さんは
ちょっと違うよね
上羽さんは
この映画も
大事だと
思っているんだ。
なんて
バカなの
私の本心を
なぜわからないのだろう)
由美子:
そんなつもりではないのですが
上羽:
隠さないで良いですよ
(何と言うことでしょう
そんな風に理解するのは
どういう事なのか
わからなくなってしまった
ここはズバッと
聞いてみよう)
由美子:
上羽さんは
私のことを
どんな風に思っているんですか
(聞いてやったわ
さあどうする
上羽)