ブログ小説「彼女の突然の死」その14
「試験受けていましたよね。
どうでしたか」と
尋ねてきたのです。
無視するわけにもいかず
少し愛想笑いをして
「試験合格しました」と
小声で答えました。
これで
会話が終わりと思っていたのですが
なおも
話しかけてきたのです。
男性:
それはよかった。
僕も合格したんですよ。
昨年より少し易かったように
思います。
以下()内は由美子の
独り言です。
すこし
下品に表現していますが
由美子は
お上品な性格です。
(あなたが
合格したかどうかとか
問題が易かったとか
そんな情報要らないわ)
由美子:
よかったですね
男性:
そうなんです
二度目なんです
苦労が報われてよかったです。
あなたは何回目ですか
(バカじゃないの
あの程度なら
1回で合格しろよ
勉強しなかったのかよ
私なんか)
由美子:
一回目です
男性:
頭いいんでね
僕なんか
ダメですよ
(そうそう
ダメダメね
顔も普通だし
頭ももうひとつ
いいところないじゃないの)
由美子:
そんな事ないです
私が
合格したのは
運です。
(本当は
もちろん
実力と
努力)
男性:
そうかもしれませんね
(バカにされた??
何を言うの
この男!!!
実力と言えよ)
由美子:
そうですね
男性:
何学部ですか
(このバカ
そんな事聞くな
本当のことを
言えないだろう)
由美子:
それは
、、、、、
男性:
当てましょうか
IT関係ですよね
情報処理学科でしょう
(なんで
そんな推理なの
仕事はそうだけど
そこまで推理するか
当たっていないし
面倒な人だ
これに乗ってやろう)
由美子:
えっ
えー
男性:
図星でしょう
勘だけは
当たるんですよ
これから
授業ですよね。
(全然当たっていない!
何を勝手に
言っているんだ。
早くどこかに行けばいいのに)
由美子:
いいえ
帰るところです。
男性:
いや
当たらなかったな
僕
工学部の
4年生で
上羽優といいます。
メルアド
交換できませんか
(突然
何を言うのこの男は
メルアドなど
交換できるわけないでしょう
でもこの場は
使っていない
フリーメールアドレスでも
教えておこう
こんな時のために
用意していてよかった。)
由美子は
携帯を取りだして
メルアドの交換をしました。
男性:
私も帰りますので
駅まで
一緒に行きませんか
(何をおっしゃるの
あきれたものだわ)
由美子:
友達と
待ち合わせているので
それはちょっと
男性:
そうですか
残念です。
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