第29章
国を統治するのに、余計な賢しらな政策を行おうとするから統治できないのだ
天下というのは、天地と同じく、タオの産物だから、人間の浅はかな知能で
どうにかできるものではないのだ
余計なことをするからむしろ壊れ、あえて捕まえておこうとするから逃げられる
その結果、人間世界では、
我が我が、と言いながら前に出る者がいるし、必要な時にすら前に出ない者がいる
何をしても無反応な人間もいれば、すぐに沸騰するやつもいる
バカみたいに強いやつもいれば、死ぬほど弱いやつもいる
自分のことだけが恐ろしく好きな人間もいれば、自暴自棄のやつもいる
タオは、極端を嫌う
極は対極に向かう以外に方向を持たない
どちらも同じだけ道から遠い
思いやりにあふれた左翼が破壊活動を行うのもその理由
とにかく極端はよくない、避けること
贅沢とか傲慢は、もっとも分かりやすい避けるべき例
(道:ブルガリア国境 トルコ エディルネへの道)