鉄旅その⑥ -「えちごトキめきリゾート 雪月花」は花より団子?
午前中は黒部峡谷トロッコ列車に乗り、午後は「えちごトキめきリゾート雪月花」にと盛りだくさんの一日。
ご馳走と景色をいっぺんに楽しめるというこの「雪月花」は、通常は土日祝日しか運行しませんが、この日は平日の増便。「上越市老舗料亭『宇喜世』の熱々釜めしコース」でした。各駅では10分ほど停車時間があり自由に見学ができます。
糸魚川駅を出発し、先ずはウェルカムドリンクの中から新潟のワイナリー 「フェルミエ」のスパークリングワインを選んで乾杯!早速三段重の懐石料理をいただきます。
と、程なくして最初の停車駅筒石駅に。ここは改札まで300段の階段を上がることで有名な駅です。食事を一旦中断してホームへ。
写真を撮り、再び席に戻り食事再開。そこから先の眺めは、波消しブロックに打ち付ける日本海の荒波あり、軒先にたなびく洗濯物あり、トンネルあり。
そうこうしているうちに直江津駅に到着しました。
ここで「熱々釜めし」の理由がわかります。文字通り熱々の、炊き立ての釜めしがここで積み込まれるのです。
美味しい…。
さて、景色はというと、少しずつ青空が隠れ始め、直江津に着く頃にはすっかり曇り空。そこから妙高高原駅、そしてまた上越妙高駅に戻る間、妙高山は姿を見せることなく、同じような田園風景が続きました。上越妙高と妙高高原は同じ路線を往復するのでちょっと退屈です。
妙高高原の辺りでデザートにティラミスが出てきます。以前ローマ法王が来日の際提供されたものと同じレシピとか。こちらもふわりと優しい美味しさでした。
お土産には、車内で出されたコーヒー、雪月花コースター、上杉謙信の兜を模した(たぶん)三日月形の箸置き、絵葉書。
海も山も景色はちょっと物足りないものがありましたが、車内とは思えない質の高い食事、スタッフの皆さんのホスピタリティ、各駅での説明など、あっという間の2時間40分。特に乗客に楽しんでもらおうという(愛社精神溢れる?)スタッフの意気込みが伝わってきました。
余談ですが、日本全国の観光列車ガイドブックを見る限り、「えちごトキめきリゾート 雪月花」は突出して高いお値段です。より良い中身を追求した結果、なのかなと思っていますが。