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プロジェクトを成功に導く8つのポイント(6):ミニチームによる活動
プロジェクトの作業は「1人でやらない」というのが原則です。たとえば、ある業務を担当する人が1人しかいない場合、その現行業務フローを書くのはその人しかいないと思うかもしれません。しかし実際は2~3人のチームで行ったほうが生産的です。つまり「ミニチーム」で活動することがプロジェクトを成功させる要因の1つなのです。
ミニチームのメリット
日常業務のように作業内容がわかっている場合は、作業を分担したほうが効率的に進みます。しかし業務設計やPRA開発のように、多くのユーザーにとって初めて取り組む作業は、「分担」するよりも「協力」することのほうが効果的です。
ミニチームによる活動のメリットは次の3つがあります。
①モチベーションの維持
初めて取り組む作業は誰にとっても大変で、最初からすべてうまく進むわけではありません。当然のことながらモチベーションが低下してきます。1人で作業をしていると、途中であきらめたり、後回しにしたりしがちで、結果的にプロジェクトの遅延要因となります。
チームで問題に対応することは、1人で行うよりもはるかに精神的に楽です。会議室でワイワイガヤガヤとディスカッションしながら作業することは、むしろ楽しいかもしれません。「作業を1人でかかえこまない」というのがプロジェクト推進の基本です。
②アウトプットの品質向上
チームで検討したアウトプットは、1人で作成したものよりも品質が高くなります。複数の人の視点が入るため、「ここは違っているのではないか」、「もっとこうしたほうがいいのではないか」という議論の中で、アウトプットの品質が向上します。
特に改善案を検討する場面では、ブレーンストーミングなどのチーム活動が適しています。業務担当者からすれば当たり前と思っていたことも、他の人から見るとそうではないこともあり、さまざまな発見やアイデアが期待できるからです。「岡目八目」的な効果といえるでしょう。
③高い学習効果
業務担当者にとって改善案の検討やRPAの開発は、普段と異なる知識や経験を必要としますが、チームで活動することによって「高い学習効果」が期待できます。自分の知らないことでも、他の人が知っていることもあるでしょうし、その逆もあるでしょう。チーム活動を通じてお互いの知識や経験を交換することは、高い学習効果につながります。
またRPAに詳しい人がチームの中にいると、さらに高い学習効果が得られます。アジャイル開発でよく使われる手法に「ペアワーク」や「ペアプログラミング」という方法があります。このメリットの1つは、新人がベテランとペアで開発作業をすることにより、高い学習効果を得られるという点です。もし外部のエンジニアと一緒に活動する場合には、従来のように役割分担をするのではなく、学習効果を狙ってペアワークするのも賢い方法です。
ミニチームの活動イメージ
チームで活動するといっても、1日中チームでディスカッションするわけではありません。下記図表のようにディスカッションと個人作業を交互に繰り返すようなイメージです。
![](https://assets.st-note.com/img/1697876936029-216fJGanXU.png?width=1200)
チーム活動をうまくやるためのポイントは次の3つです。
①大人数にしない
ミニチームを活動の最小単位と定義すると、その人数は2~3人が適切で、多くても5人までがよいでしょう。これがたとえば10人になると非生産的になります。スケジュールの調整だけでも大変でしょうし、ディスカッションをしても大半の人は聞いているだけになってしまいます。仮に関係者が10人いたとすれば何らかの基準で小さなチームに分割したほうがよいでしょう。
Amazon創業者のジェフ・ベゾスCEOは「ピザ2枚ルール」を自社で設定しています。これは「社内のすべてのチームはピザ2枚を分けあえる程度の小さなチームでなければならない」というルールです。そのくらいの人数が最も効率的で、小さなチームは大きなチームより多くの仕事を成し遂げることができるとしています。ピザ2枚とは何人なのかは示されてなく、またピザのサイズもMなのかLなのかわかりませんが、「大人数はだめ」ということだけはわかります。
②紙に落とす
チームでディスカッションしながら作業を進めるには、ディスカッションした結果をすぐ紙に落とすことが重要です。これはディスカッションでは答えが出たように思っても、話した内容を紙に落としてみると答えになっていなかったり、間違いに気づいたりするからです。ディスカッションだけで作業が終わった気になりがちですが、紙に落として再確認した上で終わりにしなければなりません。
またディスカッションは、アイデアを広げることや方向性を出すことには有用ですが、詳細を詰めたり、最終化したりすることには向きません。つまり大雑把なことは得意で、細かいことは不得意なのです。したがって、ディスカッションによって方向性が見えたならば、いったん紙に落として詳細を検討し、その紙をベースにあらためて続きのディスカッションを行うというような繰り返しが効果的です。
③気軽に集まる
チーム活動はいつでも気軽に集まれる雰囲気が適しています。正式な会議のように何日も前に予定を組むのではなく、「ちょっと行き詰ったので今からディスカッションにつきあってくれないか」というようなカジュアルな雰囲気で行うほうがよいのです。何かに行き詰まったのにもかかわらず、翌日にミーティングを持ち越すようでは作業が進みません。
また会議室だけで話をする必要もありません。最近、新しいオフィスでは、ちょっとしたコミュニケーションスペースを用意する企業が増えています。背の高いテーブルに集まって立ち話ができるスペースや、カフェのようなソファがあるラウンジスペースなどです。これは短時間でのコミュニケーションがアイデアを生んだり、コレボレーションを促したりするからです。チーム活動も同じで、業務効率化のようにアイデアが求められる取り組みでは、わざわざ会議室を予約しなくても、5分くらい立ち話するだけで作業が進むことも多いのです。
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