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【初心者向け】データ分析で意識している4つのステップ

メンバーズグッドコミュニケーションズカンパニーの山根です。GCには「グロースディレクター」という職種がありますが、その中でも顧客の行動データ等から改善すべき点を抽出し、プロダクトの成長につなげるといった業務を担当しています。
デジタル技術を活用したプロダクトが普及し何かと「データ分析」に触れる方も増えているかもしれませんが、規模や工数の大小問わずデータ分析の際に意識してるポイントをまとめたいと思います。
私自身、経験が豊富というほどでもないと自分では思っているので特に初心者の方にとって参考になれば幸いです。

1.目的を設定する

最初の重要なポイントは分析の「目的設定」です。BIツール等でどんなにデータ分析の「手法」が充実していても、分析の目的が正しく設定できていなければ分析に費やした手間が無駄になりかねません。

目的を設定する際、単に「〇〇を明らかにする」こと自体が目的になる場合もありますが、多くの場合データを分析した先に何らかの意思決定とアクションが待ち受けているのではないでしょうか。一例ですが、事業目標達成に向けたギャップとなっている箇所について、「△△を改善すればインパクトがありそう」といった仮説があり、その根拠を定量的に示したいといった意図があったりします。

このような背景も踏まえながら、分析を行う目的を定めます。

2.目的を達成するために解くべき問いを設定する

たとえば、とある通販サイトで新規購入者を増やすために未購入者のボトルネックを特定し、打ち手を整理することを目的に設定すると仮定します。しかし、「目的」の性質上そのままでは抽象的で具体的な分析アクションに落とし込むには不十分であることが多いです。

この目的を達成するために
・商品ページへの経路を購入者と比較して〇〇の部分に差があるか
・商品購入に必要な手続きについて、〇〇の情報が伝わってないのではないか
といった問いに落とし込むことで、どんな切り口でどのように分析する必要があるかが見えてきます。

これらの問いは言い換えると「仮説」ということになるでしょう。仮説は数字だけ眺めていても必ずしも出てくるわけではなく、アプリやサイトを自分で使ってみたり、可能であればユーザーインタビュー等を行うことで、検証する価値のある仮説を立てられます。

仮説の立て方については色々な本を読んだりしましたが、それらの内容や自身の経験も踏まえると結局「自分の頭で考えて何らかの答えを暫定的にでも出してみる」姿勢の積み重ねになると思っています。

3.問いに答えるためのデータを組み立て方を整理する

問いを設定できれば、どのデータをどんな切り口で何を見れば良いかある程度クリアになります。最低限のツールに関する知識やどの箇所をどのように計測しているかといった前提の情報は必要になりますが、問いがしっかり設定できていればあまり迷うことはありません。

問いが複雑な場合1つの切り口・見方だけでは問いに答えるには不十分かもしれないので、場合によっては複数の切り口でデータを集計し、どのようにデータをつなぎ合わせるかを設計する必要があります。

分析方法を設計するこのフェーズでは特に「ロジカルシンキング」や「クリティカルシンキング」が求められると感じています。

「数字」に落とし込まれると受け手は信頼性があるように感じてしまいますが、取得方法やまとめ方を間違えれば意思決定をミスリードすることになります。問いに対するデータの抽出・集計として論理的に正しいか、他の見方がないか等、自問自答したりチームメンバーと議論しながら、アウトプットのイメージを固めましょう。

4.分析作業を実行する

3まで一貫して整理できていれば、あとは作業を実行するのみです。逆にいえば、3までできて始めて手を動かして分析作業を行います。
データ量が膨大だったり、より厳密な検証を実施する場合は統計の専門的な知識やプログラミングが必要になりますが、ここでは深入りしないでおきます。

設計が難しい場合はステップ間を行き来してみる

理想は先述の1から4までを順に進めていくことですが、特に1や2を最初は思うように定められない場合も現実にはあります。その場合は暫定的な1や2をもとに3を考えてスモールスタートで4の分析作業の実行に移ってしまうのもありです。

1や2で暫定的な仮説立てをしておくことで、3や4によって得られたデータや集計結果をもとに仮説をブラッシュアップできます。多少間違っていても、仮説として考えたプロセスがあるからこそ実際のデータを見てどこに想定と違うギャップがあるのか等を見極められます。逆にいえば、1や2が何もないまま分析作業を実行してしまうと、文字通り「データの海に溺れる」ことになるでしょう。

文系でもできるデータ分析

「データ分析」と聞くと理系寄りで難しいイメージもあるかもしれませんが、ビジネスの現場で行う分析で特に上流工程において重視されるのはむしろ業界やサービス、そしてユーザーへの理解度だと考えています。

これらは理系というより文系寄りの領域なのではないでしょうか。「自分でもできそう」と少しでも思っていただけたら嬉しいです。


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