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見逃していませんか?職場の『汚れ』が生む意識低下と介護事故の危険性

以前も『環境整備』をテーマに記事を書きましたが、最近、介護施設を訪問する機会が増え、新たに気づいたこともあったため、第2弾を書こうと思います。
環境整備の重要性については、イエローハットの創業者である鍵山秀三郎さんをはじめ、多くの経営者がその大切さを語っています。

掃除の利点はいろいろありますが、最も大きなメリットは『気づき力』が向上し、鋭くなることです。常に美しい状態が保たれていれば、少しの汚れやゴミにも気づき、すぐに掃除ができます。しかし、逆に汚れを放置してしまうと、その汚れに気づかず、さらに悪化していくことになります。
これはいわゆる『割れ窓理論』『ブロークンウィンドウ理論』の状態です。
ブロークンウィンドウ理論とは、建物の窓が壊れているのを放置すると、『誰も気にかけていない』という象徴となり、やがて他の窓もすべて壊されてしまうというものです。

「環境の乱れは心の乱れ」と言います。
床や壁の汚れに限らず、車いすのフットサポートが壁を傷つけていたり、
備品が修理されないままだったり、介護用品が傷んだまま使われていたりすると、『まあいいか』という意識が広まり、気づき力の低下や注意力散漫を引き起こし、最終的には介護事故に繋がる可能性があります。

職場にまとまりが感じられず、一体感がないと感じるときこそ、まずは環境整備から取り組んでほしいと思います。情報共有や人財育成、人事評価といった課題は時間をかけないと成果が出ませんが、環境整備はすぐに取り組むことができ、即効性があり、改善効果が誰の目にも見える形で現れます。トップが決断すれば、すぐに変えられるのです。

職場環境は、努力次第で100点に限りなく近づけることができます。たとえトップの決断がなくても、現場のスタッフができる範囲で始めてみてください。新しいスタッフも加わってくるかもしれません。彼らをがっかりさせないためにも、職場環境を100点に近づけるべく、職場のみんなで徹底的に取り組んでいきましょう!

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