職場にメリハリを!成果を認め、リセットする仕組みのススメ
スタッフが仕事を通じてさまざまな貢献をし、成果を上げたとき、それを職場のみんなでお祝いし、互いに認め合う場面はあるでしょうか?
5年、10年単位の勤続表彰だけで終わっていませんか?
スポーツの世界では、試合に勝てば全員で喜びを分かち合うのが当たり前です。例えば、プロ野球やサッカーのJリーグでは、1年のリーグ戦が終わり、優勝した際には、全員で大騒ぎしながら喜びます。もし日本一にでもなれば、祝勝パレードまで行われます。これは、祝う側も祝われる側も、笑顔で溢れる最高の承認の場です。
もしこうしたお祝いの場がなく、表彰式だけで終わるとしたら、頑張った選手たちは非常に寂しく感じるでしょう。お祭り騒ぎが一段落したら、次のシーズンに向けて、全チームの全選手が新たな気持ちで優勝を目指し、動き出します。こうした「喜びを分かち合い、リセットして次のステージへ進む」というメリハリが、職場にも必要なのです。
ここで大切なのは、スタッフのどの行動を評価するかを明確にすることです。スポーツで言えば、何をすれば点が入るのかが分かっているからこそ、チーム全員が勝つために何をすれば良いのかを共有できます。しかし、職場では、自分が何をすればチームの成功に貢献できるのかが理解されていないことが多いです。あなたの職場では、これが明確になっているでしょうか?どのような行動が評価されるのでしょうか?
営業や販売、製造の会社では、その成果が数字となり、比較的わかりやすく共有できます。しかし、介護業界では、どの成果をポイント化すればよいのでしょうか?この点について職場全体で話し合い、共有することが重要です。
もう一つ大事なのは、一定の期間が終了したら気持ちをリセットすることです。これがなければ、メリハリがつかず、ただ時間だけが過ぎてしまうでしょう。リセットは四半期に一度行うのが理想ですが、最低でも1年に一度は必要です。単なる食事会や飲み会で親睦を深めるだけでなく、きちんとしたお祝いの場を設けましょう。年間MVPや新人賞、部門賞などを設定し、「○○さんが580ポイントで年間MVPです!おめでとうございます!」
と、しっかり承認、祝福し、みんなで拍手して称え合う場があれば、職場全体が盛り上がります。
さらに、8割くらいの人が達成可能な標準クリアポイントを設定し、それをクリアした人も盛大に讃えます。これが非常に大事です。一部の人だけでなく、できる限り多くの人が勝者として喜べる環境を作るのです。例えば、マラソンでは制限時間内に完走できた人が全員勝者です。完走できなかった人は、来年に向けて再挑戦し、完走できた人は自己ベストを目指してさらに頑張ります。1年間の努力を労い、新たな気持ちで次の1年に臨む――そんな仕組みを作ってみませんか?