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【3月の限定コーヒー】ラス・マロンチャス農園×豆ポレポレ
GOOD COFFEE FARMSのコーヒー定期便では、「顔の見えるコーヒー」を毎月お届けしています。
作り手と焙煎士(ロースター)がタッグを組むことで初めて皆さまの手に届けることができるコーヒー。そのストーリーをロースターへのインタビューを通してお伝えしていきます。
先月の定期便はこちらでした。
今月は、沖縄より豆ポレポレのオーナー・仲村良行さんにお話を伺います!
仲村 良行 | 豆ポレポレ 代表
ベトナム旅行で現地のコーヒー文化に触れてコーヒーに興味をもつ。独学でコーヒーを学んだ後、2010年に地元沖縄で豆ポレポレをオープン。コーヒーの焙煎技術を競う世界大会「ワールド コーヒー ロースティング チャンピオンシップ2018」に日本代表として出場し準優勝。
仲村さんにとっておいしいコーヒーとは?
コーヒーを好きになった当初は、印象の強いコーヒーや、フレーバーが立っているコーヒーが好きだったんですよ。
ただ自分で焙煎を勉強している中で、どうやらフレーバーだけではコーヒーの味は決まらないことがわかってきた。
…というと?
酸味とかボディ(液体の質感)、アフターテイストとか要素は沢山ありますよね。
味のバランスもとても大事。こういうことを知るにつれて、コーヒーって多様性があるな!って思ったんです。
逆にネガティブなコーヒー(おいしくないコーヒー)ってどんなものですか?
コーヒー自体に渋み成分は必ずあるんですよ。だから、(コーヒー豆を)細かく挽いて抽出しすぎてしまうと過抽出といってまずい成分もでてしまう。
焙煎の火の入れ方でも味は変わるし、抽出の方法でも変わる。どんな水をつかうかでも違いが結構出るんですよ!「キレイなコーヒー」という表現もありますが、おいしいコーヒーは驚くほどするする飲めてしまう。
でもコーヒーのおいしい/おいしくないの判断って難しいですよね。。
確かにおいしくないコーヒー、雑味のあるコーヒーが何なのかという基準みたいなものがわからないと難しいかもしれないですね。
そういうときは、GOOD COFFEE FARMSさんのコーヒーと、スーパー等でよく売っている安めのコーヒーを飲み比べて貰えれば一発でわかると思いますよ。やっぱり価格と品質はある程度比例するので。
おいしくないコーヒーは甘さが乗っていないし、口の中でざらざらする感触があります。ただこの感覚にたどり着くまで、どう扉を開けていくのかは難しいですよね。
豆ポレポレとしてコーヒーの間口を広げる取り組みをどのようにしていますか?
コーヒーに対して興味を持つタイミングってどこかわからないじゃないですか?
ブラックコーヒーじゃなくてカフェラテかもしれない。
決してスペシャルティコーヒーって浅煎りだけじゃなくて、中煎りや深煎りで甘くておいしいコーヒーもたくさんある。
とにかく入り口を狭めたくない気持ちがあるので、いろいろなコーヒーの楽しみ方ができるように種類は多く扱っています。
コーヒーバッグが10種飲み比べできるギフトボックスも販売されています...!
コーヒーに対する好奇心の原点はどこにあるんですか?
とにかく負けず嫌いなんです。
小さい頃から、ゲームで負けたら、どうやったら次攻略できるのかを考えつづけるタイプでした。同じような感覚でコーヒーでもひたすらおいしさを追究してきた感じですね。
実はこの頃次男坊とスケボーをよくやるんですよ。
Youtubeとか見ながら、親子揃って一緒に広場で練習してます。(笑)
少し乱暴かもしれませんが、物事には何でも原理原則が有ると思っていて。
それはスケボーもコーヒーも同じ。試行錯誤のプロセスが楽しいんです。
だから、ひたすらこなすことが成長の鍵だと思ってます。
そして、何か普段とは違うものが見えたときに「なんで?」という疑問から取っ掛かりを掴んでその疑問を解決するために原因を細分化していくイメージです。
コーヒーの分野で今関心が高いのはどんなことですか?
コーヒーの生産・精製の部分は、未知の部分が多いのでとても関心が高いです。
焙煎や抽出のどのプロセスも大切だと思っていますが、原料(生豆)のポテンシャルは変えられないという点で、生産・精製の影響は大きいんじゃないかと思ってます。
今年一緒に精製の研究をスタートできて光栄です!
すごく楽しみです!
正直あこがれていたんですよ。精製のプロセスをカスタマイズするなんて、これまでは大企業しかできないことだと思っていたので。
この生産側の工程も、お客さんとも分かち合っていきたいと思ってます。
生産の難しさとかこだわりとかそういうのを共有して、一緒に楽しめたらいいですよね。
今回定期便でお届けするコーヒーについても教えて下さい!
とても個性的でいい意味で荒々しい。じゃじゃ馬のようなコーヒーです。笑
複雑な味わいがあるので、毎回印象が微妙に違ってくるのがとても楽しい。
そして、甘さがベースにあるので、一日のどういうシーンでも楽しめると思います。まだホットコーヒーの季節が続いてますが、アイスや水出しにしても面白いですね。
表現するとしたらどのような味わいでしょうか?
まず、ビターチョコレートですね!
あとはベッコウ飴のような甘さがあって、そしてストロベリーやドライレーズンのような味わいも感じられる。冷めてくると、より色々な顔を見せてくれるんですよ。
挽いた粉にウィスキーを小さじ1杯分くらい垂らしてあげてからコーヒーを淹れてみるなんていうのも変わった飲み方としてオススメです!
今後のことについても教えて下さい。何か今年挑戦したいことはありますか?
さっき話した精製の研究はまず一つです。あとは、もちろん焙煎もまだ2位で挑戦者の立場なので、今年も色々な発見を続けて成長していきたいです。
ただ挑戦も大事ですが、変わらず大切にしたいのは、店の理念にも掲げている「コーヒーを通して人を笑顔に」ですね。関わる全ての人を笑顔にするのは意外と難しい。お客様へのサービスにこだわることはもちろんですし、しっかり店を繁盛させて雇用を安定させることも(従業員の)笑顔の一つに繋がります。そして、正当な対価を生産側に支払うこと、自分の技術を周りに提供していくことも笑顔に繋がると信じています。
かつては美味しさをとにかく追求していたこともありました。
ただ、今は誰かが喜んでくれるということに満足感があると確信しています。
自分の得意なことで、誰かが喜んでくれることほど嬉しいことはない。
自分にはコーヒーしかできないから。
コーヒーを通していろんな笑顔を生み出していきたいです。
毎月限定コーヒー豆が届く定期便の詳細は、以下のリンクから。
生産者から焙煎士へとバトンが繋がり、あなたのお手元に届きます。
▶今月のコーヒー豆◀
農園:ラス・マロンチャス農園
オーナー:ホビタ・ハコボ
地域:ヌエボオリエンテ地区ハラパ県
標高:1,850m〜1,900m
品種:パチェ100%
精製:ナチュラル
焙煎:中煎り
風味:ストロベリー、ドライレーズン、ビターチョコ