Moodleいろいろメモ(2)〜インポートの罠〜
Moodleを毎年使っていて、困っていたことがあったんだけれど、最近になってその原因がわかったので記録しておく。
毎年、新しい授業のコースには前年の授業からモジュールを「インポート」して使っている。また、別の授業からも有用なモジュールをインポートして使っている。ところが、問題バンクを開くと、上の図のように当該科目のものではない問題がカテゴリごと取り込まれてしまっていることがよくあり、場合によっては同じ問題が複数発生したりしてしまって原因がよくわからなかった。
今年度も同じ事が起きて、ここ数年の遠隔授業の影響で問題数が増えていることから、混乱状態を見過ごすことができなくなったので、管理者の方に相談してみた。
そのやりとりで「インポート」の時の設定に問題があるということが明らかになった。
いつも使うのは、この「コース管理」の中にある「インポート」である。
これを開くと最初の画面で「どのコースからインポートするか」を選んだ後、「何をインポートするか」の設定が出てくるが、実は、ここであまり確認せずに先に進んでいたことが原因だったのである。
よくみると、この中に「問題バンクを含む」というチェックがある。Moodleでたとえば1つだけの便利そうなモジュールを別のコースからインポートするときに、このチェックがついたままだと1つだけのモジュールをインポートしたつもりでも、Moodleの内部では「問題バンク」もまるごとインポートされてしまうらしい。これはモジュールに「問題」が関係しているかどうかとはまったく無関係で、「ラベル」を1つだけインポートしても同じなのである。先に述べた「問題バンクの中身がどんどん増えていく」原因はここにあった。
もちろん、同じコースだけで代々インポートしている場合は気にならないかもしれないが、私の経験上、同じコースだけでインポートを繰り返したときも、問題バンクの設定によっては同じ問題が増殖してしまう可能性があるのではないかと考えている。ちなみに「グループおよびグルーピングを含む」というチェックでも、新しいコースでは作った覚えのないグループ分けが突然発生するということが起きる。
このように「コース管理」から「インポート」を行うときには「インポート設定」をよく確かめた方がいい、というお話である。