2022年3月29日(火)

9:50
宿を出発。行きたいギャラリーが午後からのオープンなので、午前は大阪市立科学館へ行くことに。西梅田駅まで歩き、メトロに乗る。

10:30
肥後橋駅で降りる。駅構内で買った緑茶と塩おにぎりをバス停に座って食べる。目の前のビルの警備員さんにやや訝しがられながら。

10:50
中之島に着く。大阪市立科学館へ。子ども連れの家族がたくさんいる。賑やか。子ども連れの家族を見ると、一人の寂しさがどことなく緩和されることに気づく。

11:00
科学館にはプラネタリウムがあるらしく、しかも2022年2月にリニューアルしたばかりのよう。学割のチケットを買い、入る。プラネタリウム内は想像より大きい。オーテピアの3倍くらいはありそう。隣の席に座った親子が交わす会話の純朴さに心がいっぱいになる。「今日帰ったらこの星探してみようや」「うん、そうしような」。なぜかプラネタリウム開始直後から号泣してしまう。プログラムオープニングの曲がよく、終了後、スタッフの方にタイトルを聴きに行く。

13:56
順路スタートの4階からくだって、3・2階を見る。4階終了時点で1年分の科学を摂取した感覚にすらなるほどのボリューム満点の科学館。若干の科学疲れに至る。お腹が空いた。

14:10
「カレー」で検索して最も近くに出たお店でカツカレーを食べる。飯盒炊飯とかで出来るタイプの、粘度高めどろどろ系のカレー。美味しかったけれど量が予想外に大盛りで意表を突かれた。ゆっくり食べて、店を出る。次に行く場所を調べていたら、前に人から勧めてもらった「座銀」が近くにあったことを知る。次に中之島へ来るときは行こう。

14:50
肥後橋駅へ。メトロで四ツ橋駅に向かう。ほどよい眠気。環状線に乗って昼寝でもしたい気分。

15:30
四ツ橋駅で降りて堀江方面へ行くと、歩く人々の年代層の若さやお洒落さに目を惹かれる。東京でいう下北沢や中野、京都でいう寺町の裏通り辺りに近い雰囲気。

通りかかったレコード屋さんで見つけたフライヤーを辿りに、西谷ビル1号館3階で開催中の「WG&A×ペーパーサミット展」へ。卓球のボードゲームを、制作者の方にレクチャーしてもらいながら初対面の方とプレイする。あたらしい場所にあたらしい出会い。

近くのビルの1階に、ハリーポッターのグラフィックデザインをした方の作品やグッズを扱う店「ハウス・オブ・ミナリマ」を見つけ、ふらっと入る。ディズニーやUSJさながらの結構な装飾と広さの店内。客は私1人。はつらつとした店員さんがいた。

16:07
西谷ビルから歩いて3分ほどのところにある、TEZUKAYAMA GALLERYへ。和田直祐さんの展覧会「Pathway」をみる。青色や水色を中心に、支持体へ透けた感触のあるペイント。すごく好きなタッチの箇所があって、そこをしばらくずっと眺めていた。

同じく、お隣の展示室で「Photo Exhibition -ひと-」をみる。報道カメラマンだというノモトヒロヒトさんの写真で、おそらく祭りの風景を写した1枚から土の匂いがしてとても好きだった。

西心斎橋から心斎橋筋へ。

17:15
エスパス ルイヴィトン大阪へ。ゲルハルト・リヒター展をみる。入り口が分からず正面で看板を見つめていると、中からヴィトンのスタッフさんが出てきて展示のある階への入り口へと案内してくれた。スタッフさんの着ていた、シフォンプリーツブラウスの袖がぽわんと柔らかくて素敵だった。

ルイヴィトンの正面入口向かって右奥に、秘密の入り口のような鏡面の自動扉。抜けてエレベーターホールの、絢爛な静謐さ。ミラノでプラダ財団の美術館へ行ったときのことを思い出した。プラダ財団もお手洗いが鏡張りで扉のノブがどこにあるのかさっぱり分からない凝った建築デザインだったけれど、鏡張りはハイブランド財団のアートスペースあるあるなのかな。階へ着くと、スーツを着た懇切丁寧なスタッフさんに消毒と検温を促される。展示空間の天井の高さにルイヴィトンさ、というか、ハイブランドならではの空間デザインを感じる。

ゲルハルト・リヒター展。10点ほどの作品。前にSNSで見かけたしましまの作品(「STRIP」2011年)がみられて嬉しかった。平衡感覚を失うような、それを狙われているのかそうでないのかも定かでない錯視。館内入り口にはいくつかのモニターが並び、日本語と英語字幕のついた映像が無音で映し出されている。じっと見ていると、スタッフの方が「こちら、このQRコード読み込んでいただくと音声も同時に聴けるようになっております」と教えてくださる。丁寧に、映像視聴のためのWi-FiへつなぐQRコードまで備え付けられたホスピタリティ。iPhoneにイヤホンをさし、ページへつなぐと、目の前のモニターと同じタイミングで連動した映像が手元の画面に映し出される。システムはよく分からないけれど、すごい。どうやってるんだろう。

数十分と滞在し、建物を出る。三角公園を抜けて道頓堀まで歩く。グリコ看板のそばの橋にはいつも、待ち合わせか、キャッチか、ナンパか、黄昏か、そのどれでもないか、とにかくたくさんの人が立っている。あてもなく商店街を歩く。「同性婚の法制化を」の看板につられLUSHに入る。チャリティポットコインを見つけ、買う。手のひらから。

20:00
なんばから御堂筋線で梅田駅へ。ルクアイーレまで地下を茫々と迷いながら念願の初NOSE SHOP。メランコリアが忘れられない。昔、東京でお世話になった人に「合う香水はね、出会うと鳥肌が立つくらいビビッとくるものらしいよ」と教えてもらったことがあったけれど、ごくそれに近い感覚だった。とはいえ、さすがに2万8千円越えは手が出ず。さすがに……。わたしはジンジャーの入ったスパイシーな香りがすきなのかもしれない。

20:40
時空の広場の人工芝ベンチに座って休憩。2年か3年前に大阪へ一人で来たときにも、たしかここへあがって座って休んだことを思い出す。

21:30
やや迷いながら人気のない謎の道を歩きつつ、宿近くに着。デイリーヤマザキで燻製たまご2個入りと辛いはるさめとクーリッシュのカルピス味を買う。部屋に帰って食べる。昨日の分からの家計簿をアプリにつけねば、と思いつつ眠気には勝てず布団へ。

お酒を買いカレーを食べます。